「松坂大輔選手のおかげ」、場内では「99」をつけるファンが多数 中日ドラゴンズは1980年代は宮崎県串間市でキャンプをし…
「松坂大輔選手のおかげ」、場内では「99」をつけるファンが多数
中日ドラゴンズは1980年代は宮崎県串間市でキャンプをしていたが、1軍は1996年から北谷(ちゃたん)町、北谷公園野球場を春季キャンプ地としている。
北谷町は、沖縄本島の東海岸、DeNAのキャンプ地、宜野湾市の北隣の自治体だ。北谷町には米軍嘉手納基地があり、米軍兵士や軍属なども多い。そういう特性を生かし、ベイエリアにはアメリカンビレッジというショッピングモールが作られている。中日のキャンプ場は、アメリカンビレッジに隣接し、一体感がある。ファンもキャンプを訪れる前後に、リゾートショッピングを楽しむことも多い。
キャンプ地でまず、ファンの目に飛び込んでくるのは左手のサブグランド。ここでは、投手、野手がノックを受ける。ネット以外には遮るものがない。選手たちが球を追って右に左に動くさまを目の前で見ることができる。正面はメイングランド、メイングランドの三塁側にはブルペンがある。
今年の中日キャンプでは、ちょっとした異変が起こっている。
中日ドラゴンズのキャンプを支えている中日ドラゴンズ北谷町協力会のスタッフは「ファンの数が倍増した」という。もちろん「松坂大輔選手のおかげですね」ということだ。球団グッズの売り上げも「99」の松坂のレプリカユニフォームが一番。場内でも「99」をつけて歩くファンの姿を数多く目にする。
もちろん、ドアラも健在。多くのファンにサイン、記念写真をしながらちゃっかり「カレンダー2000円」を売り込むのも忘れなかった。
華やかになり、賑わいが増した?
大きな変化があったのはブルペン。昨年まではファンは窓の隙間からブルペンを覗いていたが、今年から大きなガラス窓を作り、観客席も設けた。これで松坂大輔だけでなく、球界最年長の岩瀬仁紀をはじめとする投手陣の投球練習をつぶさに見ることができるようになった。ブルペン周辺には、多くの人だかりができていた。
メインスタジアムの観客も例年より多い。キャンプ全体が活気に満ちている印象があった。
場内に出店しているピザショップは、今年からバスを改造したイートインスペースを設けている。バスの片側のサイドに大きな窓が開いている。その向こうはサブグランド。ピザを買ったお客は、イートインスペースで食事をしながら、ノックを受ける選手たちをながめることができる。これはキャンプ見学の特等席だろう。
今年からカフェとコーヒー専門店も出店した。これまで中日キャンプでは北向のイオン北谷店で食事を買う人が多かったが、キャンプ地での食事の選択肢も増えた。
キャンプ地の一角には、「星野仙一監督北谷メモリアルブース」も設けられている。星野仙一氏は北谷に中日春季キャンプ地が移転した当時の監督であり、1999年には自身2度目の優勝。北谷町でも祝勝会が開かれている。地元の人にとっても思い出深い名将だった。ブース内には色紙が置かれ、ファンが次々と書き込んでいた。
「質実剛健」という印象があった中日ドラゴンズキャンプ、今年は少し華やかになり、賑わいが増した。この変化がペナントレースをどう変えていくだろうか?(広尾晃 / Koh Hiroo)