「ニューヨーク・オープン」(アメリカ・ニューヨーク/2月12~18日/ハードコート)大会5日目、錦織圭(日本/日清食品)は準々決勝で、世界ランキング91位のラドゥ・アルボット(モルドバ)と対戦。錦織は4-6、6-3、6-1のフルセットで勝利…

「ニューヨーク・オープン」(アメリカ・ニューヨーク/2月12~18日/ハードコート)大会5日目、錦織圭(日本/日清食品)は準々決勝で、世界ランキング91位のラドゥ・アルボット(モルドバ)と対戦。錦織は4-6、6-3、6-1のフルセットで勝利し、準決勝進出を決めた。試合時間は1時間57分。

両者は今回が初めての対戦。相手のアルボットは今大会2回戦で、第3シードの地元ジョン・イズナー(アメリカ)を破って勝ち上がってきていた。◇   ◇   ◇第1セット、錦織は第5ゲームで先にブレークに成功。しかしファーストサーブがなかなか入らず、アルボットにセカンドサービスを狙われ苦しい展開に。第5ゲームから第8ゲームまでブレーク合戦となった。そして錦織の4-5で迎えた第10ゲームでもブレークを許し、第1セットは4-6で落とした。続く第2セット立ち上がりも、アルボットの強力な回り込みフォアハンドを警戒してか、自身のサービスゲームをすんなりキープできない展開。対照的に躍動感を増すアルボットに、錦織は我慢の時間帯が続いていた。

そんな中、タイミングを取り戻し始めたように見えたのが第4ゲーム。錦織はややファーストサーブの確率を上げてキープ、すると続く第5ゲームで0-40からのブレークし先行した。苦しい時間帯を耐えた錦織は、今度こそ流れに乗りたいところ。

錦織は第8ゲームをラブゲームでキープしゲームカウント5-3、息を吹き返した。さらに次のゲームも相手に大きなプレッシャーを与えてダブルフォルトを誘いブレーク。見事な展開で第2セットを奪い返した。

勝負の最終第3セット、我慢の時間帯も乗り越え徐々にペースを上げてきた錦織に対して、やや力みを感じさせるアルボット。錦織は第4ゲームで見事なラリー戦を制し、早い段階でブレーク。続く自身のサービスゲームではセンターへのサービスエースも繰り出し、自分のテニスを取り戻した様子。

錦織が4-1でリードする第6ゲームでは、相手のサービスゲームで伸び伸びとしたプレーを見せる。まるで自身のサービスゲームのように主導権を握りブレークすると、直後のゲームをラブゲームでしっかり締めて勝利。錦織は、見事な逆転劇でベスト4進出を決めた。

錦織のATPツアーベスト4は、2017年8月に行われた「シティ・オープン」以来半年振りとなる。

また準決勝の相手は、第1シードで世界ランキング11位のケビン・アンダーソン(南アフリカ)に決定。錦織は復帰後初の50位以内の選手との対戦となる。苦しい試合も勝ち進み、対戦を重ねるごとに調子を上げてゆくような錦織が、強敵を相手にどんな戦いを見せるか注目だ。(テニスデイリー編集部)※写真は「ニューヨーク・オープン」準々決勝での錦織圭

(Photo by Rich Graessle/Icon Sportswire via Getty Images)