フランス・パリで開催されている全仏オープン(5月22日~6月5日)の5日目。 ラファエル・ナダル(スペイン)が木曜日にグランドスラム通算200勝目を挙げ、またテニスの歴史に名前を刻んだ。  ナダルはこの日、ファクンド・バグニス…

 フランス・パリで開催されている全仏オープン(5月22日~6月5日)の5日目。

 ラファエル・ナダル(スペイン)が木曜日にグランドスラム通算200勝目を挙げ、またテニスの歴史に名前を刻んだ。  ナダルはこの日、ファクンド・バグニス(アルゼンチン)との2回戦で、緩慢なスタートを切ったものの、一度調子をつかむと、状況を支配下において6-3 6-0 6-3で制した。この勝利は全仏9度優勝のナダルにとって、グランドスラムで200勝目。200勝の記録は男子で史上8人目だ。

 グランドスラムでもっとも多くの勝利を挙げているのは、302勝のロジャー・フェデラー(スイス)。フェデラーは今大会は背中の故障のため、欠場している。

 「今年の僕は、昨年よりもいいプレーをしていると思う」とナダル。昨年のナダルは準々決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア)に敗れ、ロラン・ギャロスの連勝記録を39で終えていた。

 今季のナダルは、クレーシーズン開始から全仏オープンに至るまでの道のりでモンテカルロとバルセロナで優勝し、調子がとよいところを見せている。

 「世界のトッププレーヤーを相手に、すごくいい試合ができている」とナダル。「高い競争力を取り戻すことができてうれしいよ」。

 世界ナンバーワンのジョコビッチは予選上がりのスティーブ・ダルシー(ベルギー)を7-5 6-3 6-4で破り、全仏50勝目を挙げた。しかし、ジョコビッチにとってもっとも重要なことはここからで、彼がまだ優勝できていない唯一のグランドスラム、全仏オープンのタイトルを勝ち獲ることにある。

 最初のサービスゲームを落としたあと、ナダルは2つのブレークチャンスをものにし、39分で第1セットを奪った。ナダルは最初のセットポイントの際にタイムバイオレーションをとられているが、ベースラインでのラリーでバグニスのショットがアウトとなったあとは、彼は2度目のセットポイントをサービスで仕留めた。

 ナダルは第2セットの出だしに、フォアハンドのクロスの攻撃で早々にブレークに成功。その20分後には、サービスエースを決めてセットを締めくくった。

 グランドスラムでまだ一度も2回戦より先に進んだことのない、世界ランク99位のバグニスは、第3セットの出だしでふたたびサービスゲームを落とした。ナダルと同じ左利きのバグニスは、第8ゲームでナダルがつかんだ最初のマッチポイントを凌いでブレークに成功したが、その甲斐もなく、次の自分のサービスゲームを落とし、同時に試合自体も落とすことになった。

 ナダルは3回戦で、マレク・ジャジリ(チュニジア)を6-1 2-6 6-2 6-4で退けた、第7シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)と対戦する。(C)AP