2月9日、10日開催の10人制国際大会『ブリスベン・グローバル・テンズ』。このミニ連載では、ラグビー以外にも、さまざまな体験ができる開催地・ブリスベン(クイーンズランド州)の魅力を紹介する。 最初の体験は、スリリング、かつワクワク感いっぱ…

 2月9日、10日開催の10人制国際大会『ブリスベン・グローバル・テンズ』。このミニ連載では、ラグビー以外にも、さまざまな体験ができる開催地・ブリスベン(クイーンズランド州)の魅力を紹介する。

 最初の体験は、スリリング、かつワクワク感いっぱいの、知る人ぞ知るミニ・アドベンチャー。

『ストーリーブリッジ・アドベンチャー・クライム』
●所用時間:最長2時間半
●料金:129~195オーストラリアドル(12000~18000円/1人)※10人~2人。人数や時間帯による
●要予約。年齢制限:10歳以上
●スリル度95% 絶景度100% あんなに高いならもっと心構えをしておけばよかった度 75%

 中心街からは車で10分ほど。ブリスベンを象徴する建造物の一つである「ストーリー・ブリッジ」。ブリスベン川の水面から80㍍の高さにあるその「頂上」へ、自分の足で登ることができるツアーがある。一般人が橋の頂上まで上れる場所は、世界でも3か所しかない。


冒険の始まり。高さ40メートルの通路が、すでにスリリング

 専用のスーツに身を包み、腰には頑丈な命綱。橋の骨格に金具をつなぎながら、橋のトップへ一歩一歩上り、そして降りてくる小さな冒険だ。

 冒険。その言葉がそれほど大げさでないことは、ツアー開始5分で実感できる。メインのポールに登る前の約100メートルの平行移動は、すでに40メートルの高さがある。この通路、大きな網の目状の床面になっていて、足の下には空気と地面のみ…。「ここが一番の難所かもしれません」とガイドのマシューさん。しかし…

 ツアー参加者が上るのは、橋の主柱にかかる斜めの構造物。ガイドさんはゆっくり、参加者の様子を見ながら進んでくれるので、体力的にはちょうどよいエクササイズ程度。安全面への配慮や説明もていねいで心配ない。

 ただし、水面から80㍍はとても高かった。

 クライム中常に左右を囲んでくれている手すりがもう少し低かったら…、いま地震が来たら…、突然強い風が吹いたら… など、いろんな想像が膨らんでしまうスリルも、この冒険の一部なのかも。

「大丈夫。ここブリスベンでは、ほとんど地震はありません。天候に関しては、雨でも風でも、『決行』です。嵐でない限り」(ガイドのマシューさん)。

 気分を変えて目線を上げると、このツアーの本当の素晴らしさに心をつかまれる。川、山、緑、街並み…。周囲360度から目に飛び込んでくる景色は、自然と文化が調和するブリスベンの様子がひと目で分かるものだった。

「ストーリーブリッジは1940年に架けられ、クライミングは2005年に始まりました。バレンタインや誕生日、記念日などに、プレゼントとしてクライミングをするお客様が多いんです。旅行者のかたはあまり来ません。夕日、夜の景色には特別な雰囲気がありますね」(マシューさん)

 最後まで親切に分かりやすく安全確認ををしてくれたマシューさん。行きよりも怖い「下山」を終えて地面に戻っても、まだ足元がふわふわしていた。

 このツアー、子ども(10歳以上)の参加者も多く、カップルで上るのももちろんおすすめ。1日4-5回のツアーがあり、10人程度で行うのが普通だそうだ。

ブリスベン/クイーンズランド州観光の詳細は、クイーンズランド州政府観光局公式サイトへ→ https://www.queensland.com/ja-jp

「ブリスベン・グローバル・テンズ」大会公式HP→
http://brisbaneglobaltens.com/


水上80㍍の頂上を目指して、クライム・オーン!


頂上から下りへ。ブリスベン川には、小さなフェリーが行き来する


カンガルーポイント近くの景観。ビル群、街並みが、豊かな水、緑、山に囲まれている