地元紙が特集を掲載「ダルビッシュはドジャース復帰を望んでいる」? FA市場が歴史的な“停滞”を見せていることもあり、去就…

地元紙が特集を掲載「ダルビッシュはドジャース復帰を望んでいる」?

 FA市場が歴史的な“停滞”を見せていることもあり、去就問題の決着が見えてこないダルビッシュ有投手。MLB公式サイトが8日(日本時間9日)に特集を組み、ブルワーズとツインズの2球団が総額1億ドル(約110億円)を超えるオファーを出していると伝えるなど、争奪戦に力を注ぐ球団の名前は明らかになってきている。

 一方、2試合連続KOに終わった昨年のワールドシリーズ終了後、本人が「自分はドジャースでやり返したい」と話したこともあり、ダルビッシュはドジャースとの再契約を望んでいるとの見方は根強い。ロサンゼルスの地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」は、ダルビッシュがドジャースと再契約に至る可能性についてあらためて検証。特集記事を掲載した。

「ドジャースはユウ・ダルビッシュと契約する?」

 同紙はこのようなタイトルを掲げ、現状について伝えた。ドジャースは当初からダルビッシュの契約先候補として挙がっていたが、贅沢税を避けるために選手総年俸を抑えることを重視しており、大物FA投手の獲得には積極的ではないとも球団首脳は明かしている。

 記事では「ダルビッシュはドジャース復帰を望んでいるため、他球団との契約を控えているように思える」と指摘。一方で「しかしドジャースがダルビッシュを獲得し、贅沢税を回避するためには年俸を削減する必要がある」とも紹介。項目別に“検証”している。

ダルビッシュ獲得に必要不可欠となる選手の放出

 まずは「彼を獲得するために誰をトレードにだすのか?」。選手総年俸を贅沢税の対象にならない範囲に抑え、なおかつ高額となることが確実なダルビッシュを獲得するためには、誰かをトレードに出さなければいけない。もっとも適切なのは、ブレーブスからトレードで復帰し、約2200万ドル(約24億円)の高給取りであるマット・ケンプ。一時期はドジャースの“英雄”だった選手だが、近年は完全に不良債権と化している。

 同紙は「ドジャースは是非ともマット・ケンプを取り除きたいだろう。彼は今シーズン、約2200万ドルを得る。彼を喜んで引き受け、全部もしくは残りの年俸ほとんどを払ってくれる球団が見つかることを願っている。彼はシーズン前にトレード、もしくはリリースされるだろうと考えられている」としているが、当然、引き取り手を探すのは難しい。そこで、二塁手のローガン・フォーサイス、捕手のヤスマニ・グランダルという2人の名前も多くの米メディアで挙がっている。こちらも決して簡単ではないという。

「もしケンプの年俸分を削減することが出来なければ、唯一の現実的選択肢はローガン・フォーサイスかヤズマニ・グランダルだ。今シーズン、フォーサイスは850万ドルを得る。彼は昨シーズン、打撃成績が悪かった。理由のひとつは怪我である。しかし、ドジャースは守備を重視しており、彼は優秀な二塁手だ。昨シーズン終盤、グランダルはオースティン・バーンズに先発捕手の座を奪われたが、スプリングトレーニングで取り戻すことができるだろう」

 どちらもドジャースに全く必要のない選手ではない。放出を判断するにはスプリングトレーニングを見なければいけない可能性もあり、そこまでダルビッシュが待つというのは現実的ではないだろう。

大きかったワールドシリーズでの炎上「ファンの間に痛みはまだ強い」

 では、ドジャースはダルビッシュを本当に必要としているのか。選手層の厚さはメジャー屈指だけに、あらゆる策を講じて日本人右腕を獲得する意味はあるのかという根本的な問題もある。記事では「ドジャースファンの間で、第7戦、そして第3戦先発の痛みはいまだ強い」と、ワールドシリーズの2度のKO劇はダメージとなっていることを指摘。それでも、ダルビッシュ獲得の意味は大きいという。

「しかし、ダルビッシュは効果的な先発投手になる可能性があり、ドジャースは先発投手層を厚くしたいと考えている。現在のローテーションはクレイトン・カーショー、リッチ・ヒル、アレックス・ウッド、前田健太、そして柳賢振である。ダルビッシュ加入はローテーションをさらに良くする」

 同紙はこう分析しつつ「球種がバレる欠点を直せばの話であるが」とも付け加えた。ワールドシリーズ炎上の原因は、アストロズにクセを読まれて球種を把握されていたからと考えられており、オフにダルビッシュが克服できているのかも大きなポイントとなる。

 この他、特集ではダルビッシュに契約総額で大きな金額をもたらしつつ、年俸を徐々に上げていく形で贅沢税を回避できないのかという疑問に対して、選手総年俸は契約総額の年平均で計算されるため、意味がないことを指摘。すべての要素を考えた上で、「ダルビッシュは戻ってくる?」との問いに「そうは思わない」と結論づけている。

「年俸削減の確かな選択肢が見えないのだ。加えて、ドジャースにはロス・ストリップリング、ブロック・スチュワート、ウォーカー・ビューラー、そしてフリオ・ウリアス(7月頃に復帰)がいる」

 年俸総額の削減は困難で、ローテーションに厚みを与えてくれる選手は他にもいるというのが、特集の答え。ドジャースとの再契約の可能性は、やはり低いということのようだ。決着のときは確実に近づいているが、そこにドジャースが絡む可能性はやはり低いのだろうか。(Full-Count編集部)