フランス・パリで開催されている全仏オープン(5月22日~6月5日)の4日目。 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)から優勝をさらった、あのファンキーな短パンは去り、それがスタン・ワウリンカ(スイス)の魔法の力の一部を一緒に持ち去ってしまった…
フランス・パリで開催されている全仏オープン(5月22日~6月5日)の4日目。
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)から優勝をさらった、あのファンキーな短パンは去り、それがスタン・ワウリンカ(スイス)の魔法の力の一部を一緒に持ち去ってしまったようだ。
今年、ワウリンカが全仏オープンのタイトルを防衛するには、それを取り戻さなければいけないことを彼は知っている。
男子シングルス2回戦をプレーした第3シードのワウリンカは、まだ小さな支障を抱えているようだが、概して見れば、ことは初戦より、ずっとスムーズに進んでいる。
1回戦で負けた大会史上初のディフェンディング・チャンピオンになることを辛うじて回避したワウリンカ。4-6 6-1 3-6 6-3 6-4と、5セットの戦いの末にルーカシュ・ロソル(チェコ)を破ったあとの2回戦では、世界ランキング93位のダニエル太郎(日本/エイブル)を7-6(7) 6-3 6-4のストレートで破った。しかし、その試合は圧倒的とは言い難かたい内容だった。
もっとも目を引いたのは、ワウリンカより89もランキングが低い選手に対して、決め損ねたブレークポイントの数々だろう。ワウリンカはダニエルに対して、17のブレークポイントを握ったが、そのうち4つしかものにできなかった。
「僕は多くのチャンスをつくった。何度ブレークポイントがあったか覚えていないほどだ。それを自分がどう処理したかを考えてみると、あまりにミスが多すぎた。それでも、もっとも重要なことは勝つことだ。特にストレートセットで」とワウリンカは言った。
「できる限り先まで勝ち進むため、試合するたびに調子が上がっていくことを願っている。今日は多くのアップダウンがあったが、これからレベルを上げていくための準備はできたと思う」とも言った。 第5シードの錦織圭(日清食品)は、すでにギアを上げている。彼はアンドレイ・クズネツォフ(ロシア)のサービスを6度破り、7度のブレークポイントをセーブして、6-3 6-3 6-3で勝利を収めた。
錦織は、3回戦に進出するまでに2試合にストレート勝ちし、4時間弱しか費やしていないが、ワウリンカはすでに5時間以上を戦っている。 「もちろん3セットで試合に勝てたほうがいいけれど、3セットで勝ってエネルギーを温存する、というのは、コートに入ったときに僕がこだわっていることじゃない」とワウリンカ。「試合というのは難しいものなんだ。僕は、(体力温存を考えるためでなく)勝つためにそこにいるんだよ」。
ワウリンカは4回戦進出をかけた次の試合で、30位のジェレミー・シャルディ(フランス)と対戦する。(C)AP