剛腕エージェントが激怒、MLBとバトルも非難の声!? メジャーリーグのFA市場が史上稀に見る“停滞”ぶり見せており、各方…

剛腕エージェントが激怒、MLBとバトルも非難の声!?

 メジャーリーグのFA市場が史上稀に見る“停滞”ぶり見せており、各方面から怒りの声が上がっている。米メディアは、その理由としてあらゆる要素を挙げているが、ここにきてメジャーリーグ機構(MLB)と代理人サイドの衝突が表面化。代理人サイドは、大金を出し渋る各球団を批判しているものの、一方で「吸血鬼」の異名で知られる剛腕エージェントを“糾弾”する意見も出ている。

 いまだ多くの大物FA選手が契約に至っていないFA市場。キャンプインが約1週間後に迫ってもトップクラスのプレーヤーがほとんど無所属という現状はまさに超異例。米メディア「ブリーチャー・レポート」は、その中で起きている“小競り合い”について「MLB役員のダン・ハレムがスコット・ボラスの『扇動的、根拠のない』発言を引き裂く」とのタイトルでレポートした。

 記事では「MLBのFAは依然として静かだが、リーグ職員と最も力を持つ代理人との間で火花が飛び散っている」として、ハレム氏と豪腕代理人ボラス氏とのバトルを伝えた。ことの発端は、選手会の声明に対してMLBが出した見解へのボラス氏の発言。現在、獲得可能なFA選手は「9桁」(総額1億ドル)のオファーを受けているとMLBが記したことに、「吸血鬼」は激怒したという。

「CBA(労使協定)はこういった類の情報をチームが共有しないよう命じているのに、FA選手が9桁のオファーを受けているとは興味深いね」

 敏腕記者として知られるジョン・ヘイマン氏のインタビューに対して、ボラス氏がこう答えたというのだ。そして、これにハレム氏が反論。記事では、MLB役員の同氏が「もしボラス氏が選手の契約を獲得するのと同じくらい、扇動的で根拠のない発言を報道陣に語るなら、今オフシーズンに起こることは異なるものになるだろう」と話したことを紹介している。

米記者が指摘「これは君の失敗だ、ボラス氏」

 大物選手の契約がまとまらない中、MLBと代理人の間で繰り広げられる“小競り合い”。「ブリーチャー・レポート」は「普通、(オフの)最初の数週間で大物は姿を消す。今オフシーズン、何人かのスター選手は2月に入っても獲得可能なままになっている。彼らがすぐに契約を結ぶようには思えない。定評のあるユウ・ダルビッシュ、J・D・マルティネス、ジェイク・アリエッタ、そしてエリック・ホズマーは移籍先未決定のままスプリングトレーニングに突入する可能性がある」と、深刻な現状を伝えている。

 ボラス氏が一貫して指摘しているのが、贅沢税などが足かせとなって各球団が大金を出し渋っていること。米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者に対しては「敗北が認められるのは、勝つための努力がある場合に限る。事故と殺人の違いは意図があるかどうかだ。球団は意図的にシーズンを台無しにしようとしており、ファンは死にかけている」と怒りをぶちまけたことも、記事では紹介。金を使って「勝つための努力」をしない球団にキレているのだ。

 ただ、MLBも強硬な姿勢を崩していない。その後、「この時期、多くのFA選手が未契約であるのは一般的なことだ。しかし、最高のFA選手たちは多くのオファーを受けており、中には9桁の契約を提示されている選手がいるにも関わらず、彼らが未契約であることは珍しいことだ。これは選手の代理人の責任である。代理人が正確に市場を見極めることができなかったのを、球団のせいにするのは不公平であり、根拠がなく、そして扇動的である」と声明を発表したという。

 いったい、どちらの主張が正しいのか。この文面をツイッターで紹介した米メディア「スポーティングニュース」のライアン・ファガン記者が「これは君の失敗だ、ボラス氏」と綴ったことにも「ブリーチャー・レポート」では言及している。球団と代理人が歩み寄らなければ、開幕を無所属のまま迎えてしまう選手が大量に出てしまうかもしれない。状況は次第に深刻になっている。(Full-Count編集部)