レスター・シティの岡崎慎司に出番の声がかかったのは、1-1で迎えた80分のことだった。 国内リーグ戦において4試合…
レスター・シティの岡崎慎司に出番の声がかかったのは、1-1で迎えた80分のことだった。
国内リーグ戦において4試合連続で先発出場を果たしていたが、プレミアリーグ第26節のスウォンジー・シティ戦ではベンチスタート。チームはFWジェイミー・バーディーとFWケレチ・イヘアナチョの2トップで挑んだ。

残り10分で出場した岡崎慎司。ゴールを決めたかったのだが......
試合は、レスターが17分に先制点を挙げる。イヘアナチョのスルーパスにバーディーが右足で合わせ、鮮やかにネットを揺らした。
しかし、その後は攻め手を欠き、決定的なチャンスのなかったスウォンジーにコーナーキックから同点ゴールを奪われる。後半のレスターは攻撃面でチグハグさが目立ち、決定的なチャンスのないまま時間だけが過ぎていった。
岡崎が投入されたのは、そんなタイミングだった。日本代表FWがピッチに入ると、「シンジー、オカザキ」と期待のチャントがスタンドから沸き起こる。本人も「今日はゴールしかなかった」と、決勝ゴールを挙げることしか頭のなかになかったという。
残り時間は10分。レスターはクロスボールとロングボールを中心としたパワープレーに傾き始めた。クロスが入りそうになると、岡崎はポジション取りと身体の向きを整え、危険なエリアへ侵入を試みる。しかし、肝心のラストパスが届かない。結局、シュートを打てないまま試合終了。降格圏付近をさまようスウォンジーを相手に、レスターは勝ち点1を分け合った。
「今日のスウォンジーは、リバプール(第24節/1-0)やアーセナル(第25節/3-1)に勝っていたチーム、という感じではなかった。自分たちのプレッシャーのほうがハマっていた。相手に(ボールを)持たせたときは、すごく相手が慌てて、(パスを)出すところがないようだった。
そして(自分たちがボールを)取って、チャンスになりそうな場面はあった。先制してだいぶ楽になって、もう1点獲っていたら、相手は為す術(すべ)がなかったと思う。ただ、セットプレーでやられて、1-1で引き分けという(レスターで)よくある試合でした」
レスターでは、今冬の移籍市場でFWの人員整理が行なわれた。人員過多だったFW陣からイスラム・スリマニ(→ニューカッスル・ユナイテッドへレンタル)、レオナルド・ウジョア(→ブライトンへレンタル)、アーメド・ムサ(→CSKAモスクワへレンタル)の3名を放出。ストライカーはバーディーと岡崎、イヘアナチョの3選手だけになった。クロード・ピュエル監督の期待と信頼が形になった格好だ。
それでも岡崎は、スウォンジー戦で先発メンバーから外れたことに思うところがあったようだ。ミッドウィークに行なわれた前節エバートン戦から中2日。ローテーションを採用したように思うが、先発した4試合で得点を奪えなかったことがベンチ行きにつながった、と見ているという。
「わかったことは、(先発しながら)58分で交代したエバートン戦や、65分で交代した(第24節の)ワトフォード戦で、(監督が)自分のプレーに満足しきれていなくて代えている、ということ。エバートン戦の交代も、次の試合があるから(早い時間帯で)代えたんじゃない。他の選手を使いたくて自分を代えているということが、はっきりわかった。だから、自分が点を獲らないと今の立場を覆せない。先発した4試合のなかで1~2点獲っていれば、今の状況になっていなかったと思う。
(途中出場も)スリマニやウジョアがいたら、こういう状況で使われていたかもしれない。今は(ベンチにいたFW登録の選手が)自分しかいないのでチャンス。でも、逆にこの状況で(先発で)出られてないのが残念でもあるんですけど」
今シーズンは第17節までに6ゴールを挙げ、順調に得点数を伸ばしてきたが、12月13日のサウサンプトン戦を最後に9試合連続でゴールがない。「トップ下としてではなく、(よりゴールが求められる)2トップとして存在感を出すには、この課題と向き合わないといけない」と、ゴール奪取、もしくは得点に直結する危険なプレーを増やすことを課題として挙げた。
ただ気になるのは、スウォンジー戦まで4日連続で練習を無断欠席し、クラブ関係者が居場所さえ掴めていないMFリヤド・マフレズの動向である。
移籍市場の終了間際にマンチェスター・シティからオファーが届いたのは、各メディアが伝えている通り。「6500万ポンド(約101億円)+シティ所属選手ひとり」をオファーしたマンチェスター・Cに対し、レスター陣営は「9500万ポンド(約148億円)+シティ所属選手ひとり」を要求したが、金額に開きがあるためマンチェスター・Cが獲得交渉から撤退した。
マンチェスター・Cへの移籍を認められなかったマフレズはレスター首脳陣に失望しているとされ、前節エバートン戦に続いて2試合連続でメンバー外となった。
「ボールを受けて、ひとり、ふたりとかわしてくれる。縦への突破だけではなく、中央でスラスラとドリブルで持ち上がる。そこで”違い”が生まれ、周りにいる誰かがフリーになる」と、岡崎がマフレズの存在価値を語っていたように、レスターのサッカーでアルジェリア代表MFの持つキープ力や突破力、高いパス精度は不可欠だ。
実際、粘着度の高いドリブルでマフレズに相手のマークが集中し、ゴール前にスペースが生まれることも多く、ペナルティエリア内で勝負する岡崎としても、マフレズ欠場の影響は小さくない。
エバートン戦に続いてスウォンジー戦も、攻撃が手詰まりになる傾向が強かった。マフレズ問題の早期解決を図らないと、レスターはしばらく苦戦するのではないだろうか。
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