男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ」ワールドグループ1回戦、日本対イタリア(2月2~4日/日本・岩手県/屋内・ハードコート)の第2試合(シングルス)で杉田祐一(日本/三菱電機)とアンドレアス・セッピ(イタリア)が対戦。杉田が4-6、6-2…

男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ」ワールドグループ1回戦、日本対イタリア(2月2~4日/日本・岩手県/屋内・ハードコート)の第2試合(シングルス)で杉田祐一(日本/三菱電機)とアンドレアス・セッピ(イタリア)が対戦。杉田が4-6、6-2、6-4、4-6、7-6(1)のフルセットで勝利。日本対イタリアは、日本が勝利数1-1のイーブンに戻した。

第4セットはセッピに取り返された杉田。

勝負の最終第5セットは、杉田がいきなりアクセル全開での攻めを見せた。第1ゲームに相手のダブルフォルトからチャンスをつかみ、杉田はここぞとばかりにアタックを開始。いきなりサービスブレークを果たし、会場を大きく沸かした。すると、続く自身のサービスゲームにセッピとの激しいラリーを見せ、ここでも杉田は紙一重で打ち勝ってのキープ。

気迫十分の杉田のプレーに、普段は隙の見えないセッピも珍しく顔を曇らせていた。すると杉田が4-2の第7ゲーム、杉田の30-15で走り込みからの素晴らしいボレーを繰り出し、またもブレークチャンス。そしてこれには杉田も、日本チームを見てのドヤ顔ガッツポーズ。しかし対するセッピがここから鋭いサービスエースで意地のキープを見せ、まだまだ最後まで試合は分からない、という雰囲気を醸し出していた。

続く第8ゲーム、杉田はブレークポイントを握られるピンチも、会心のサービスエースでここをセーブ。今日は苦しい時に再三のサービスエースを見せる杉田だが、この後にサービスブレークを許してしまいゲームカウント4-4。試合は再びイーブンに。

もうゲームを落とせない杉田4-5の第10ゲーム、杉田はダブルフォルトから0-30のピンチを迎える。会場が少し嫌な雰囲気になる中で杉田は、そこから見事なリカバリーを見せてデュースに。1球1球大きな声を上げ、気持ちを込めたショットでラリーに打ち勝つ杉田は、ここで気迫のキープ。

どちらに転ぶか分からない山場が続く最終セット、盛岡の会場は大きな日本コールが起こっていた。そして勝負の行方は、タイブレークにまでもつれ込む。

タイブレークを先行したのは杉田、1ポイント目にいきなりセッピのサービスを打ち破った。杉田はこのリードを守って優位に試合を展開。タイブレーク3-1で素晴らしいリターンエースも繰り出した。マッチポイントでもラリーを制し、杉田は見事フルセットの接戦を勝利した。

杉田は2016年には完敗していた相手セッピを、素晴らしい試合展開で破った。大きな成長を地元日本で見せてくれた事に、拍手を送りたい。(テニスデイリー編集部)

※写真は「デビスカップ」でセッピに勝利した杉田祐一(2017年「デビスカップ」出場時のもの)

(Photo by Kiyoshi Ota/Getty Images)