リーガエスパニョーラ第21節セビージャ対ヘタフェ。ホームのセビージャに先制されたヘタフェは、アンヘル・ロドリゲスの…
リーガエスパニョーラ第21節セビージャ対ヘタフェ。ホームのセビージャに先制されたヘタフェは、アンヘル・ロドリゲスのアディショナルタイムのゴールで追いつき、1対1で引き分けた。
日本人MF柴崎岳はケガから復帰後としては、マラガ戦、アスレティック・ビルバオ戦に続いて3試合連続の先発出場を果たした。ただし、定位置を確保するだけのパフォーマンスを見せることができたかどうかは微妙なところだ。

セビージャ戦で、3試合連続先発出場を果たした柴崎岳(ヘタフェ)
59分、前節に続いて柴崎はベンチに退いた。感情をあまり表に出さない選手であり、どのような心情だったのか、記者席からはわからなかった。だが、ホセ・ボルダラス監督のねぎらいのタッチに対して、そっけない反応をした場面で醸し出していた雰囲気は、柴崎自身、この日のプレーに決して満足していないことをうかがわせた。
ボルダラス監督のもと、柴崎は2トップの一角でプレーしている。役割として求められているのは、1トップの衛星として、ゴールに近いところで決定的な仕事をすることだ。だが、この試合では、ボールを収めることが求められるくさびのかたちでのプレーが多かった。それは彼が本来、得意とするプレーではない。
背番号10番が生きるのは、ボールが足元に入ったときであり、そのことを考慮すると、サイドやボランチでの起用をもとめるファンも多いだろう。だが、そんな柴崎を前線で起用し続けることは、ボルダラス監督の信頼の現れでもある。
攻撃のセンスに対する評価の高い柴崎。チェイシングなどの運動量にしても、チームでもトップクラスを誇る。しかし、ハリルホジッチ日本代表監督の言葉を借りるならば、デュエルの守備に関しては残念ながらそこまでではない。
ソツなくボランチのポジションでプレーできるファイカル・ファジルや、スピードでミスをカバーできるアマト、右サイドで信頼を勝ち得ているフランシスコ・ポルティージョに比べると、どうしても見劣りしてしまうところがあるのだ。
攻撃に関していえば、ヘタフェが公開している戦術練習を見ても、このチームはサイドからのクロスが多く、サイドの選手に求められるのは縦への突破力とサイドバックとのコンビネーションだ。それに対して、柴崎はボールをさばき、散らし、ゲームを作ることに優れた選手である。戦術練習を基準として考えた場合、チームがサイドでプレーする選手に求めるキャラクターとは合致しない。
つまり、柴崎の守備の負担を軽減し、そのタレントを最大に発揮できるポジションとしてボルダラス監督が選んだのが現在のポジションということになる。今季、唯一のゴールであるバルセロナ戦で見せたダイレクトボレーはその理想の形であり、チームが柴崎に最も期待しているものなのだ。
そこまでボルダラス監督の信頼が厚い柴崎ではあるが、ここ数試合、結果につながるようなプレーを見せることができていない。しかもポジションを争うアンヘルが、ここ3試合でしっかりと結果につながる得点、アシストを記録し、好調をアピールしている。
さらにチームはこの冬、サイドでもプレーができる大型選手であるフランス人FWロイク・レミーを、今季終了までのレンタル移籍でラス・パルマスから獲得した。柴崎にとっては前線2枠を争う上で大きなライバルの出現となった。
次節のレガネスとの”マドリード南部ダービー”には、エースのホルへ・モリーナが出場停止から復帰してくる。地元メディアは、「今の調子でいけば2トップはホルへ・モリーナとアンヘルのコンビが濃厚」だとしている。
はたして日曜日の試合に、柴崎の名前は先発メンバーにあるのだろうか。