2018年度の20歳以下(U20)日本代表を選ぶ「TIDキャンプ(U20)」が1月15日からの4日間、千葉・リソル生命の森という千葉県長生郡の運動施設であり、スコッド50名のうち40名が参加。「2017年度第6回合宿」という名目で、5月30日に開幕するワールドラグビーU20チャンピオンシップへの第一歩を踏み出した。

「僕だけじゃなく、周りの皆も発言してくれる。いいリーダーシップを持った人たちが集まっている。チームになりそうな感じです」

 こう語るのは、明大1年の箸本龍雅だ。2016年度の高校日本代表では主将を張り、昨年のU20日本代表も経験している。今回のキャンプでもリーダーシップの発露を求められているが、他選手の態度に心強さを覚えていた。セッションの合間には、他選手の建設的な声を耳にするという。

 うつぶせになった選手が素早く起き上がってから攻める実戦練習では、日本代表が6月まで採用していた攻撃陣形を形成。FW8人のうち6人が3人1組となり、グラウンドの中央部で左右に散る。他には鋭く前に出る防御ライン、モールの組み方、グラバーキックなどのトレーニングが続く。

 わずか数日の間でも、確かに進歩した。17日の練習後、箸本は強調した。

「最初は練習のクオリティーが低かったのですが、しゃべれる人たちでチームの意識を上げました。言われたら『できる』ので、『できる』ところをスタートラインにすればより高いレベルでプレーできる」

 身長188センチ、体重110キロ。大学ラグビーシーンでは、明大の新人LOとしてシーズン途中から先発に定着した。1月7日に東京・秩父宮ラグビー場であった大学選手権の決勝戦では、9連覇を目指していた帝京大に20-21と肉薄した。

 東福岡高の主将時代に全国高校ラグビー大会を制していた箸本は、この体験を「帝京大はこちらの隙を見つけていた」と述懐。国内でつかんだ手ごたえも身体に刻み、国際舞台を見据える。

「明大もプレー中は集中していたんですけど、プレーが切れた時に集中が切れてスペースができた。そういうところを意識(修正)したら、もっと良くなります。僕個人のことで言えば、キャリア(突進)、ディフェンスでの出足のスピードは決勝に向けてよくなっていた。その感覚を身体が忘れないうちに、継続して(練習して)いけたらいいと思います」

 2017年度のU20日本代表は昨年の8~9月、ウルグアイでのワールドラグビーU20トロフィーを制した。そのため今年は、上位国によるU20チャンピオンシップへ挑戦。フランスで19日間ある次回大会のプールステージでは、ニュージーランド、オーストラリア、ウェールズという強豪とぶつかる。

 参加12チーム中最下位になればU20トロフィーに降格する過酷な舞台を見据え、明大のチームメイトでU20日本代表候補のFB山沢京平は「当たる相手ひとつひとつが強い。ジャパンがやろうとしているラグビーを最初から最後まで貫いて、いい結果を出したいです」と意気込む。箸本はこうだ。

「力では勝てない部分があっても、素早くリロード(起立)して何度もプレーに参加する。グラウンド外ではしっかりコミュニケーションを取る。いまは集まったばかりですが、ぎこちなさを解消し、何でも話せるチームになれればいいと思っています」

 簡潔な方向性や結論を見出す資質で、同世代のスター候補たちを引っ張る。(文:向 風見也)