text by Sportiva 山本雷太●撮影 photo by Yamamoto Raita 八戸亜希子●ヘア&メイク hair&make-up by Hachinohe Akiko 松尾由美●スタイリング styling…

 text by Sportiva
山本雷太●撮影 photo by Yamamoto Raita
八戸亜希子●ヘア&メイク hair&make-up by Hachinohe Akiko
松尾由美●スタイリング styling by Matsuo Yumi
衣装協力/ニューバランス

体と対話するエクササイズ(7)シュートボクシング編

 2016年から1年を通してランニングを練習し、昨年の1月にマウイ島でハーフマラソンを完走した馬場ふみかさんが、様々なスポーツや、エクササイズを体験していくシリーズ連載。前回までのじんわりと汗をかいてきたハワイアンヨガやボルダリングとは違い、激しい動きで体を動かすシュートボクシングを習いにジムへ足を運んだ。格闘技に挑戦なんて、大丈夫なのか?

 シュートボクシングは、キックボクシングとは違い相手を投げたり、立った状態では首を絞めたり関節技を極めてもよい競技だが、今回、馬場ふみかさんが教えてもらうのは基本のパンチとキックだ。以前に一度、こうした格闘技を体験したことがあるというが、「今回は、どんな感じになるんでしょうね。今までよりハードそうなので気合いを入れていきます!」と意気込む。

 まずは、ケガをしないためにストレッチからスタート! 今回指導してくれるのは、シーザージム渋谷所属のシュートボクサーであり、トレーナーも務める大桑宏章さん。

「片手を上に突き上げ、同時にもう片方は肘を下へ下げながらグーッと伸びをするようにすると、肩甲骨が上下に動いて肩甲骨周りの筋肉がほぐれ動き出します。肩を回してみると動きやすくなっているのがわかると思います。朝やデスクで眠いときにこれをすると、体が一気に目覚めますよ」

 今回も午前中からの撮影だったが、「うんうん。確かにすっきりしたかも」と馬場さんも実感する。

 次はパンチ、キックともに使う”ひねり”の動作で腰を傷めないように、徐々に可動域を広げていきます。中腰でひねった体勢をキープする動作や、ハワイアンヨガで行なった「丸太のポーズ」と同じ、開脚して座り体をひねる動作を行なっていく(写真上)。

「続いて足の指1本1本まで回してほぐしていきます。その後足首もくるぶしをつかんで丁寧に回し、最後に足裏をグーで叩いて足裏に刺激を与えておきます」

「これでバランス感覚がよくなるんです。格闘技は裸足で行なうので、こうするとカチッと足の裏で地面をつかめるようになります」との解説は馬場さんも意外だったようで、「へぇ~! すごい。これで変わるんですね」と驚いていた。

 続けて大桑トレーナーは足の指の重要性をこう説明する。

「格闘技って足の裏全体が地面に着いていることが少なくて、キックやパンチで踏み込むときを考えると、つま先立ちの状態が意外と多くあるんです。だから足裏で地面をしっかり捉えられるよう、足の指1本1本までしっかりとほぐして、より使える状態にしておくことが大切です」

 まだまだシュートボクシングで使う体のパーツのストレッチは続き、普段使わないような筋肉も意識しながら、ふくらはぎ、太ももの前、股関節の筋肉をひとつひとつしっかりと伸ばしていく。

 これまでも、馬場さんのバランス感覚のよさや体の柔軟性は、ランニングからヨガ、ボルダリングにも生きていたが、ここでもまたその特長を発揮した。

 もも裏からお尻を伸ばすストレッチで、片足を抱えるように胸のほうに引きつけてキープ。これだけでも大変なのに大桑トレーナーから、「じゃあ、そのままつま先立ちを5回やりましょう」と厳しい指示が……。

「難しい。何とか耐えてます」と言いつつ、5回をクリアして「普通はもっと転びそうになるので、素晴らしいですよ!」とバランス感覚のよさを褒められた。

 スタッフも何名か挑戦してみたものの、やはりフラフラとしてうまくできなかった。

 このあと、ケガをしないための適性テストでも、肩甲骨や腰回りの柔軟性を再度確認して、ランニングのときにも行なった体幹トレーニングで、バランスを見た結果……、見事合格!

 次回はパンチのストレート、フックの打ち方とキックを教えてもらう。細い体からは想像がつかない、力強い馬場さんが見られるかも。

馬場ふみかさん
1995年6月21日生まれ。新潟県出身。
モデル+グラビアもこなす「モグラ」として注目を集め、女優としても舞台、ドラマと活躍の場を広げている。2016年12月にはファースト写真集となる『色っぽょ』(集英社)も発売され、2017年は2018カレンダーブック(集英社)が10月に発売された。ノンノ専属モデル。昨年の12月には映画『リベンジgirl』が公開。
スポルティーバの企画では、マウイ・オーシャンフロント・マラソンでハーフマラソンを完走。
公式Twitterはこちら>>

大桑宏章さん

中学から高校までは柔道を学び、大学は体育学部に進学し、その後シーザージムに入会し、シュートボクシングを学び、アマチュア大会で優勝しプロデビュー。シーザージム渋谷のオープンと同時にインストラクターとしてスタッフ勤務。

取材協力:シーザージム渋谷