シーズン最初のメジャー大会ではしばしば予期しない結果が起きるが、22日、番狂わせが相次いだ結果、予想外の選手が準々決勝へ進むこととなった。韓国人としてグランドスラムで初の8強入りを果たしたチョン・ヒョン(韓国)である。世界ランク58位のチョ…

シーズン最初のメジャー大会ではしばしば予期しない結果が起きるが、22日、番狂わせが相次いだ結果、予想外の選手が準々決勝へ進むこととなった。韓国人としてグランドスラムで初の8強入りを果たしたチョン・ヒョン(韓国)である。

世界ランク58位のチョンは、右ひじの故障によりウィンブルドン以来の大会への出場となったノバク・ジョコビッチ(セルビア)を容赦なく攻撃し、7-6 (4)、7-5、7-6 (3) でこの4回戦に勝利した。

勝利まであと2ポイントにこぎつけた、スライディングしながら体を目いっぱい伸ばしてのフォアハンドを含めて、47本のウィナーを決めたチョンは、「ええ、今日の勝利は国に捧げます」と話した。

チョンは普段、アスリートとしてのジョコビッチからインスピレーションを得ていることを認めている。

「若い頃、自分にとってアイドルであったノバクをコピーしようとばかりしていました」とチョンは言った。「今夜のことは信じられません。夢が実現した夜になりました」。

ジョコビッチは試合を通じて、特に、バックハンドで体を伸ばす際に、痛みに顔をしかめていた。本人の話では、肘の治療について見直す必要があるが、自らの故障によってチョンの勝利の価値が損なわれることを望んではいないという。

「素晴らしい、驚愕のパフォーマンスでした」と、2017年にツアーから離れていた際にランキングを落とし、第14シードとなったジョコビッチは話した。「感銘を受けました。難しい場面を迎えても、必ず信じられないようなショットで対応してきました。バックコートからでも、ご覧の通り、彼は壁のようでした」。

チョンはこの試合の前には、第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)に勝利している。

ジョコビッチは最後まで、メルボルン・パークでプレーできるか確信に至っていなかったが、それでも、ドナルド・ヤング(アメリカ)、ガエル・モンフィス(フランス)、さらには第21シードのアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)とのタフな3試合をこなしていた。

「試合の中盤になると、多くのことに対応しなければならなくなります」と、彼は言う。「以前にも試合中に故障が原因でやや苦しむ、今回と似たような状況がありましたが、そのときは何とか勝利していました」。

「明らかにサーブに支障が出ていましたが、痛みのレベルはそこまで深刻ではなく、試合を棄権する必要はありませんでした。仕方ありません。ここから進んでいかなければなりません」。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真は憧れのノバク・ジョコビッチを下し大躍進を遂げたチョン・ヒョン

(AP Photo/Vincent Thian)