ブンデスリーガ第19節、ハンブルガーSV対ケルン戦は、0-2でアウェーのケルンが勝利を収めた。試合後、引き上げてき…

 ブンデスリーガ第19節、ハンブルガーSV対ケルン戦は、0-2でアウェーのケルンが勝利を収めた。試合後、引き上げてきた大迫勇也に「2連勝だね」と、声をかけた。

 大迫は間髪入れず、笑顔できっぱりと否定した。

「3連勝ですよ、3連勝」

 こちらは今年に入ってから2連勝という意味で言ったのだが、大迫はそれに2017年のリーグ最終戦、第17節ヴォルフスブルク戦の勝利も加えていた。にこやかにそんなやり取りができるぐらいの余裕。ケルンにとっても大迫にとっても久々のことだ。




ハンブルガーSV戦で先発に復帰、勝利に貢献した大迫勇也(ケルン)

 それまでリーグ戦未勝利だったケルンは、12月にペーター・シュテーガー前監督を解任。シュテファン・ルーテンベックが内部昇格で今季限りの暫定監督に就いた。だがその後もヨーロッパリーグ(EL)でレッドスターに敗れ、リーグ戦でもフライブルクには善戦しながら3-4で、続くバイエルン戦も健闘こそしたものの0-1で敗れた。

 しかし、続くヴォルフスブルク戦で1-0と今季初勝利をあげ、2017年のリーグ戦を締めくくった。その後、ドイツ杯準々決勝のシャルケ戦には敗れているのだが、ELもドイツ杯もなくなったことで、リーグ戦にフォーカスできる状態を作り出してシーズンを折り返した。

 さらに、今年に入ってケルンにはポジティブな要素が加わった。まずはシュツットガルトからFWシモン・テロッデが加入したことだ。

 FWは前半戦のケルンが苦しんできたポジションのひとつだった。中国に移籍した昨季までのエース、アントニー・モデストとどうしても比較されてしまう新加入のジョン・コルドバにはそこまでの決定力はなく、焦りから独善的なプレーに走って大迫を悩ませた。21歳のセール・ギラシーはそのコルドバよりさらに力が劣り、物足りない。シモン・ツォラーは負傷。急きょ獲得した大ベテランのクラウディア・ピサーロも長時間の起用には耐えられない。

 そんな中、大迫は相変わらず器用さを買われて中盤での起用が続く。前で使われた場合でも、これまではゴール前で勝負できる状況に持ち込めなかった。そこへやっと戦力になるFWが加入した。テロッデは前節ボルシアMG戦で初ゴールを決めると、この日のハンブルガー戦も2得点を挙げた。

「意外と彼はボールも収まるし、シュートもうまいんで、楽しみです。しっかり走る選手だし、(コンビネーションを作るのは)これからですね。僕ももっとゴールを脅(おびや)かしていきたいですけどね」

 もうひとつ、ケルンにとってはヨナス・へクターが左SBに戻ってきたことが大きいと、大迫は言う。

「後ろの回しに少し余裕ができたかな、ヨナスが入ったことで。それがすごく大きいですね」

 ボールを奪ってもなかなかキープできず、安易に蹴り出すとそれが味方ではなく相手に渡り、そこから攻撃されることも多々あった今季のケルン。技術と安定感のあるヘクターの復帰により、時間を作り出すことが可能になったのは見た目にも明らかだ。ハンブルガーSV戦では、前線と最終ラインが補強されたことで、ケルンのカラーが一新されたように見えた。

 そして大迫にとっては、12月に肺炎を患ってから、約40日ぶりの実戦だった。

「今日は60分しか出ないと決まっていたので。その中でどれだけできるかという感じで言われていたので、まあ、ここからですね。次の試合ではもっと存在感を示さないといけないと思う」

 大迫本人はそう言うが、前半から相手CBとバチバチやり合い、裏に抜け出してGKと1対1になるチャンスを作っている。先制点のシーンでも、左CKにニアで潰れるなど、存在感は見せていた。交代直前、相手に囲まれた場面では少々スタミナ切れを起こしたかに見えたが、それもこれから改善されるはずだ。

「本当に(後半戦は)いいスタートを切れた。でもまだ最下位なので、だからこれからじゃないですか。次のホームで勝てれば勢いがつくと思うし。(カップ戦もなくなり)1週間1試合のペースなので、本当にどこまでいけるかじゃないですか」

 数字上は早々と「降格間違いなし」と言われていたケルンが、ここからどこまで持ち直すことができるか。この日破った16位ハンブルガーSVとの勝ち点差は3にまで詰まっている。