テニスのグランドスラム「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/本戦1月15~28日/ハードコート)の1日目、男子シングルス1回戦で杉田祐一(日本/三菱電機)と第8シードのジャック・ソック(アメリカ)が対戦。2時間33分にわたる試合は、…

テニスのグランドスラム「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/本戦1月15~28日/ハードコート)の1日目、男子シングルス1回戦で杉田祐一(日本/三菱電機)と第8シードのジャック・ソック(アメリカ)が対戦。2時間33分にわたる試合は、杉田が6-1、7-6(4)、5-7、6-3で、自身初となるトップ10プレーヤーからの勝利を奪った。

両者の過去の対戦成績は、杉田の1勝0敗。杉田は2016年以来の2年ぶりの「全豪オープン」本戦出場。2回戦進出を狙う重要な試合で、対する世界ランク9位のソックは、3年連続の「全豪オープン」2回戦進出を狙っていた。◇   ◇   ◇

試合はコートを広く使ったラリー戦。お互いがコースを突き合い、積極的な試合を繰り広げる。どちらに転んでもおかしくないポイントの連続に観客は終始歓声を上げていた。

第1セット杉田が第2ゲームで早々にサービスブレークに成功するも、直後の第3ゲームにブレークバックされる。続く第4ゲーム、杉田に再びブレークのチャンスが訪れた。長いストローク戦を制したのは杉田で、再度試合をリードする。杉田はそのまま反撃の隙を与えず、第1セットを6-1であっさり先取した。

続く第2セットも杉田の勢いは止まらず、第1ゲームでいきなりブレークを果たす。第4、第5ゲームでは杉田が素晴らしいショットを連発。ラケットに当たればすべて入るというようなラリー戦を見せた。しかし、そこからソックがトッププレーヤーの意地を見せ、連続ブレークで巻き返してタイブレークに突入。コートを広く使ったソックのプレーにも杉田は粘り強く喰らいつき、結局第2セットも連続で勝ち取った。

このまま一気に行くかと思われた第3セットは、出だしに杉田のファーストサーブが入らない展開。ソックに攻める隙を与えブレークを許してしまう。このセット、杉田はソックの厳しいボールに苦しめられるなか、第10ゲームにブレークをし返したものの、ゲームカウント5-7で第3セットを惜しくも逃した。

第4セットで試合が動いたのは第8ゲーム、長く続いたデュースを杉田がなんとか勝ち取り、ゲームカウント5-3で自身のサービスゲームへ。最後まで長いラリーを制した杉田は、白熱したゲームに勝利した瞬間コートに崩れ落ち、大きく吠えた。

試合後のインタビューで杉田は「充実した1回戦でこれ以上ないスタート。僕自身もどんどんエネルギーが上がってきた」と語り、次の試合への意気込みも「次も粘り強く、ガッツをもっていいテニスができればと思う」語った。

二回戦の杉田は、イボ・カルロビッチ(クロアチア)との対戦が決まっている。もし次の試合にも勝利すると、三回戦では西岡良仁(日本/ミキハウス)との日本人対決の可能性も出てくる。「全豪オープン」好スタートを切った日本男子勢に注目だ。(テニスデイリー編集部)

※写真は激闘の末、金星をあげた杉田

(Photo by Michael Dodge/Getty Images)