12月27日から北海道札幌市で行われる「NPB12球団ジュニアトーナメント2017 supported by日能研」。各チーム16名の精鋭小学生が日本一をかけて戦う大会も今年で13回目を迎える。過去には、侍ジャパンにも選出された田口麗斗投手(巨人)、松井裕樹投手(楽天)、近藤健介捕手(日本ハム)らを輩出した。

そんな大会で連覇を目指す横浜DeNAベイスターズジュニアの川村丈夫監督に話を聞いた。

川村丈夫(かわむら・たけお)・・・1972年4月30日生まれ。神奈川県大和市出身。厚木高、立教大、日本石油(現JX-ENEOS)を経て横浜ベイスターズに投手として入団。1年目から活躍し、2年目には日本一に貢献。3年目には17勝を挙げるなど通算71勝を挙げた。現役引退後は投手コーチやスコアラー、球団職員(野球振興担当)を歴任し、今季のジュニアチーム監督に就任。2018年度から二軍投手コーチに就任する。

★打たれるのは恥ずかしいことでも恐れることでもない

————今年のチームはどのような活動をされてきたのでしょうか?
川村 夏休みに選考会をやって9月から始動しました。今年は過去最多の800人強が来ました。去年のこの大会で優勝したというのもありましたし、ベイスターズ自体の好調も多分にあったと思います。

————選考で大事にしていることは、どのようなことでしたか?
川村 ちゃんとキャッチボールできる子かどうかという点ですかね。身長130cm台の子がいるんですけど、彼は守備が上手です。全体的にいうと攻守のバランスの良い子が多いですね。

————川村監督も長い現役生活を送りましたが、この時期の投手で大切なことはどんな事でしょうか?
川村 まだ小学生ですけど、やっぱり投手の基本はストライクがどれだけ投げられるかどうかです。スピードうんぬんより、まずストライクを投げて試合を作ることですね。打たれるのは恥ずかしいことでも恐れることでもないし。それが野球だっていう感じで教えています。

————「コントロールの良し悪しはなかなか変えられない」とも聞いたことがありますね
川村 小学生時代に感覚はある程度できてしまうと思うので、そこは大切にしています。

————川村監督はどのようにコントロールを磨かれたのですか?
川村 キャッチボールや壁当てだったと思いますね。それに尽きました。だから、この子たちにも(その大切さを)口酸っぱく言っているので、できるかどうかはありますが、どこか頭の片隅に置いておいて欲しいなと思います。速いとか遠くに投げられるより、まずは正確に投げて欲しいです。

 

★神奈川の野球のレベルはやっぱり高い

————打撃指導では、どのようなことを大切にしていますか?
川村 いろいろタイプはいますが、自分でスイングして合わせていくことですかね。打てると思った球は打ちに行こうよというスタイルです。フルスイングが基本で、鈴木尚典コーチ(前監督)もそう指導していますが、どうしても振れる子と振れない子はいますね。

————これまで(12月14日取材)の練習試合での戦いぶりはいかがですか?
川村 今まであまりエラーも出ず、打ち取ったものはしっかりアウトにできていて、ミスでの失点が少ないですね。なので、思い切って攻撃に集中できます。やっぱり神奈川の野球のレベルは高いですね。

————800人の応募があったように、ベイスターズジュニアを学童球児の目標にもなっているように感じます。
川村 (選ばれた)彼らにも、ベイスターズジュニアというのにあぐらをかくのではなく、ベイスターズ球団の一員として、自覚を持って普段の生活を送るようにも言っています。そうすることで、自チームに帰ってからも良い影響を与えてくれればと思います。

————吸収して欲しいことはどのようなことですか?
川村 「野球ってやっぱり面白いよね」っていうのを何はともあれ、みんなに感じてもらいたいです。優勝は狙いますけど、根本的にはそこかなと思います。これからもっと競争はあると思いますが、小学生の頃に感じた気持ちというのは、この先もずっと変わらないと思うので。

————プロで長年プレーされた川村監督もそういった気持ちでしたか?
川村 そうですね。それはいろいろありましたけど、思い返せば楽しかったなということが多いですからね。

————来年度から入団する楠本泰史選手のように、ベイスターズジュニアの選手が戻ってくるというケースも生まれましたね。
川村 そうですね。また帰ってくることがあってもいいし、他球団のジュニア出身でも高城(ホークスジュニア出身)とか砂田(ファイターズジュニア出身)とかいますから、そういう子が出てきたら、より楽しいですね。

 

取材・写真=高木遊