札幌ドームに1万3000人が集結、笑顔で世界へ送り出す 日本ハムから米エンゼルスに移籍する大谷翔平投手が25日、札幌ドー…

札幌ドームに1万3000人が集結、笑顔で世界へ送り出す

 日本ハムから米エンゼルスに移籍する大谷翔平投手が25日、札幌ドームで栗山英樹監督とともに公開記者会見を行った。悪天候の中、約1万3000人が、二刀流の新たな門出を見守った。主な一問一答は次の通り。

大谷「Long time no see, I’m Shohei Ohtani. Thank you for coming out for this press coference. Please enjoy.」(皆さんお久しぶりです。大谷翔平です。本日は私の記者会見に来ていただいて誠にありがとうございます。では、楽しんでください)

大谷「こんばんは。笑ってもらって良かったです。今日はお別れということではなくて、皆さんと楽しい時間を共有したいと思っています。僕からは1つ皆さんに感謝の気持ちを伝えたいなと思って、今日ここに来ました。5年前、ここにお世話になると決めてから、本当にいろんな方にお世話になって、ここにいる栗山監督はじめ、GM、球団関係者の皆さん、両親、今まで野球でお世話になってきた人たち、チームメート、ファンの皆さん、本当にいろんな方々にお世話になってここまで来れました。僕自身がアメリカに行くという決断をしてからも、本当にたくさんの方が鎌ヶ谷にも来てもらいましたし、出て行くと決めてからも応援してくれる人たちがこんなにいるんだなということに、今日も感謝していますし、驚かされています。今日来てくれた人たちを見て、これだけ自分を応援してくれている人、支えてくれている人、そういう人たちがこれだけいるんだなと実感するだけで、僕はアメリカでもっと強く、そして成長できるような気がしています。今日は短い時間ですけど、楽しんでいただけたらと思っています。ありがとうございます」

――素晴らしい英語でのスピーチ。誰が考えて、どのくらい練習したのか。

大谷「いや、さっき(笑)。(通訳の水原)一平さんが通訳したいということで、やりました」

――出来栄えは。

大谷「まだまだですね。野球と同じようにもっともっと練習したいと思います」

――平日にも関わらず、全道各地からファンが訪れた。

大谷「先程も言いましたけど、向こうに行くと言ってからも本当にいろんな方が足を運んでくださり、今日もそうですし、僕自身もびっくりしている感じなので、本当にありがたいなと思っています」

――2人のネクタイの色に何かメッセージはあるのか。

大谷「赤と青を足して、紫にしました」

――花巻東高校のカラーではないのか。

大谷「結果的にそこも踏まえて、そうなりました」

――栗山監督は。

栗山監督「旅立ちなので」

――この北海道の5年間で成長できたと実感できることは何か。

大谷「僕自身は、北海道は寮と札幌ドームを往復している毎日が続いていたんですけど、本当に野球だけに没頭できた5年間だと思っています。その環境を与えていただいた球団の方とかファンの皆さんには感謝しています。自分が目指す方向にすごく成長できたんじゃないかと思います」

「やり遂げたという感情はないですし、まだまだ道の途中だなという感じ」

――札幌ドームで一番印象に残っているプレーは。

大谷「初登板はすごく思い出があるかなと思います。緊張もしましたし、ホーム球場のマウンドに立つというのはすごく緊張したなと思います」

――栗山監督が札幌ドームで一番印象に残っているのは。

栗山監督「活躍というよりも、マウンドに上がる度に、元気で試合が終わるということばかり祈っていました。ファンの皆さんもそうだと思いますし。活躍というよりももっとできるだろうと思って見ていました」

――今日来ている両親への感謝の思いを。

大谷「父親に関しては、ずっと指導者という立場で接してきたので、両親というよりは野球を教えてくれた最初の人なので、感謝しています。母もやりたいと言ったことに関しては、全力で自分の決めたことはやりなさいという感じだったので、やりたいことを僕のやりたいようにやらせてくれたことに本当に感謝しています」

――二刀流を日本球界でやり遂げた手応えは。

大谷「やり遂げたという感情はないですし、まだまだ道の途中だなという感じなんですけど、ここに来ると決めた時は、栗山監督はじめ、ごく少数の人たちしかできると思って行動してくれていなかったんじゃないかなと思います。そういう考えを持ってくれている人たちが僕の周りにいたということは、僕にとってラッキーだったなと思っていますし、本当にそこが全てだったなと思います」

――栗山監督はこの5年間の成長をどう評価するか。

栗山監督「その成長がいいのか、悪いのか、僕はわかりませんけど、2つやれるだけの野球への取り組み方とか、生活の仕方というのは子供の頃からご両親が作ってくださった。それから高校時代に佐々木監督含めて高校時代の皆さんが作ってくださった。それを僕がたまたま引き継いだだけなので。プロに入った5年間よりもそこまでが非常に大きかったと思います。その皆さんのご苦労とか頑張りとか、少しでも我々球団として応えることができたのかなとは考えますけど、それは全て、これから翔平がアメリカで大活躍することになれば、良かったとということになるし。プレッシャーをかけるわけじゃないですけど、そう思います」

――栗山監督はあえて報道陣の前で厳しいことを言っていたが、大谷選手はどのように感じていたのか。

大谷「監督室では『体は大丈夫か』とか、(報道陣への言葉と)真逆の感じなので。表向きにそう言ってもらっていることに感謝していますし、僕のことを守るためにやっているんだなというのは、記事を見て感じるんじゃないかなと思うので。そこは本心、発信の意図を理解していたので、ありがたいなと思っていました」

――栗山監督は東京での会見でこれからも厳しい言葉を投げかけ続けると話していたが、今何か一言あるか。

栗山監督「何もないです(笑)。いや、でも、本当にファンの皆さんもそうだと思いますし、未知の世界に向かっていく中で、特に我々外国人選手が来てもそうですけど、選手を信じるしかなくて。(外国人選手は)中々言われにくい状況になってしまうと思うので。今度こそ、本人が怒るとしても、大切なことは伝え続けなければいけない。僕だけではなく、球団全員、そしてご両親も含めて責任はあると思うので、それは申し訳ないけど言わせてもらっていきます」

――東京の会見では一番になりたいと言っていたが、あらためて決意を。

大谷「覚悟というか、気持ちみたいなものは今まで言い続けてきたと思うので。今日実感しているのは、これだけの人に来てもらって、僕が入団した時にはない後押しだと思っています。あの時直接行くよりは、この5年間を踏まえて、これだけ多くの人に背中を押してもらえるといことは、僕にとってすごく大きなことなんじゃないかなと今日実感しました」

今まで一番悩んだ球団選択の日々「それが僕からの誠意なんじゃないかと」

――エンゼルスと縁を感じたと言っていたが、もう少し詳しく教えてほしい。

大谷「縁というのは具体的な表現ではないので、それ自体がふわふわしていますけど、本当に最後背中を押してくれるものは理屈というものではなくて、何か直感で来るものなんじゃないかと思っています。そこに至るまでにいろんなプロセスを踏んで、いっぱい悩んで、そこに至るというところだと思っているので。何も最初に縁を感じたということではなくて、各球団の素晴らしいところを見て、考えさせていただいて、そして最中的に感じるものじゃないかと思っています」

――未来の大谷選手を目指して頑張っている少年たちへメッセージを。

大谷「僕がプロ野球の選手とかメジャーリーガーを見て、こういう選手になりたいなと思ったのは、今の子供たちと変わらないと思っています。こういう風になりたいじゃなくて、ぜひ超えるように頑張ってほしいなと思っています。僕も負けないように。もっともっとうまくなりたいと思っているので。何年後かに一緒にプレーしている子たちも、もしかしたらいるかもしれないで、それを楽しみに、僕も一生懸命頑張りたいと思っています」

――ファンをどんなプレーで魅了したいか。

大谷「ここで教えられたことを向こうでもやりたいなと思っています。継続して。個人的に頑張るのではなくて、今まで野球を一緒にやってきた人の思いを一緒にプレーに乗せて、一生懸命頑張りたいなと思っていますし、一緒の空間で野球を楽しんでいた1人として皆さんの気持ちと一緒に頑張りたいなと思っています」

――北海道に来て、ファイターズに来て良かったか。

大谷「良かったです」

――新しいチームメートに溶け込むために準備していることは。

大谷「そういうのは得意ではないタイプだったので、何かあれば教えてほしいなと思います」

――会見冒頭に英語であいさつしたが、自己紹介の予行演習を。

大谷「さっきので十分です。勘弁してください(笑)」

――メジャー移籍という決断は人生でどれくらい大きな決断だったか。

大谷「ここに来る時もそうでしたけど、今までこんなに悩んだことはないんじゃないかなというくらいの1日1日を、今回向こうに行っている間も送れたと思っています。それが僕に声をかけてくれた他球団の方々に対する僕からの誠意なんじゃないかと思っていますし、それぐらい濃い1日を過ごせたじゃんじゃないかと思っています」

――今後、北海道に戻って来る予定はあるか。

大谷「行くと決めた以上は、自分ができるまで頑張りたいと思っていますし、みんなから一番だねと言われる選手を目指す上で、今に集中したいという気持ちが一番かなと思っているので。どうなるかわからないですけど、今の時点ではエンゼルスにお世話になるので、そこで一生懸命1日1日頑張っていきたいと思います」(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)