2017-2018シーズンのジャパンラグビートップリーグ優勝を争う4強トーナメントの、最後の枠に入ったのはトヨタ自動車ヴェルブリッツだった。レッドカンファレンスの2位をめぐる戦いはレギュラーシーズン最終節までもつれ、12月24日、順位逆転を信じた東芝ブレイブルーパスが連覇を狙うサントリーサンゴリアスとの府中ダービーに24-28で敗れ、地元・愛知で神戸製鋼コベルコスティーラーズと激突したトヨタ自動車は、39-33で劇的な逆転勝ちを収めた。

 勝点4差で追っていた東芝は、トヨタより1時間早くキックオフとなった東京・味の素スタジアムでのサントリー戦で、勝ってプレッシャーをかけたかった。
 東芝は立ち上がりに16フェイズを重ね、3分、FBコンラッド・バンワイクがゴールに持ち込み先制した。その後、逆転されたものの、34分にはゴール前でモールを組んで押し込み、HO湯原祐希がトライ。12-10とリードとして折り返した。
 後半に入り、サントリーにPGを2本決められ4点を追う立場になった東芝は、64分(後半24分)、左外のモールドライブからすばやくバックスに展開し、WTB石井魁が駆け抜け再びゲームをひっくり返す。
 71分にサントリーがHO中村駿太のビッグゲインで敵陣22メートルライン内に入り、たたみかけ、SO中村亮土がゴールラインを割って再逆転となったが、リスタート後、東芝は相手のノックオンからチャンスとなり、ボールをつないで、SOスティーブン・ドナルドからのクイックパスを右外でもらったWTB豊島翔平がゴールに持ち込み、FBバンワイクのコンバージョン成功で24-23、再びリードを奪った。
 しかし、レッドカンファレンス1位のサントリーは難敵で、東芝に白星をプレゼントしてはくれなかった。サントリーは76分に怒涛の攻撃。そして新戦力のオーストラリア代表バックローであるショーン・マクマーンが左外でタックラーを振り切ってゴールへ駆け抜け、逆転トライとなり、これが決勝点となった。

 敗れた東芝の瀬川智広監督は「プレーオフに進出できず残念。今日の試合は自分たちのラグビーをやるだけ。そこにフォーカスして戦った」とコメント。
 リチャード・カフイ主将は、「チャンスは作れたが勝ちきれなかった。サントリーのゴール前のディフェンスが良かった」と悔しさをかみしめていた。

 一方、サントリーの沢木敬介監督は、「コンタクトエリアのレベルが高い試合だった。その試合を勝てたのは収穫。新しく先発で出た選手はよくやった。リザーブから出た選手も勝利に貢献するパフォーマンスを見せてくれた」と試合を振り返った。
 流大主将は「クロスゲームになるのはわかっていた。なので、粘り強くディフェンスしようと思っていた。敵陣で反則を取って、3点ずつ重ねたのも予定通り。自陣からの脱出で苦しんだところもあったが、サントリーのプライドを見せようと声を掛け合った。体を張り、倒れてもすぐ起き上がることをやれた」と語り、1月6日の日本選手権 兼トップリーグ優勝決定トーナメント準決勝、ヤマハ発動機ジュビロ戦を見据える。

 東芝が負けた時点でトヨタ自動車の優勝決定プレーオフ進出は確定したが、パロマ瑞穂ラグビー場でファンの熱い声援を受け戦ったリーグ最終戦を勝って締めくくり、7季ぶりの4強入りとなった。
 前半に4トライを挙げ、後半最初にPGで加点し32-19としたトヨタ。しかし、55分(後半15分)、神戸製鋼がラインアウトからモールでゴールに迫り、トヨタに反則があってペナルティトライが宣告された。トヨタはこのシーンに続き、62分にもイエローカードが出て13人となり、数的不利の65分、神戸製鋼に再びモールで押し込まれ、コンバージョンキックも決まって32-33、トヨタは逆転された。
 しかし試合終了間際、トヨタは自陣ラインアウトからの攻撃でバックスが攻略して敵陣に入り、すばやいリサイクルでたたみかけ、SOライオネル・クロニエがスペースを突いてゴールに持ち込みスタジアムは沸いた。その前にトヨタにオブストラクションの反則がなかったか、TMO判定となったものの、問題なかったことが確認され、劇的な逆転トライで歓喜の勝利となった。
 クロニエは最後にゴールキックも決めて今季132得点となり、得点王が決まった。

 トップリーグ初優勝を目指すトヨタ自動車は1月6日の準決勝で、ホワイトカンファレンス1位のパナソニック ワイルドナイツと対戦する。
 そのパナソニックは12月24日のリーグ最終節でヤマハ発動機と対戦し(静岡・ヤマハスタジアム)、13点ビハインドから後半ラスト30分間で5トライを挙げるなどして44-19で逆転勝ち。13戦全勝でリーグ戦突破という圧倒的強さだった。
 パナソニックのWTB山田章仁はこの試合で今季12トライ目を挙げ、5シーズンぶり2回目の最多トライゲッターとなった。