2019年のラグビーワールドカップで日本代表と同組に入るアイルランド代表だが、キーマンのひとりと目されるバックローのCJ・スタンダー(27歳)に対し、フランスのモンペリエが年俸84万ユーロ(約1億1200万円)で獲得に動いていることが明ら…

 2019年のラグビーワールドカップで日本代表と同組に入るアイルランド代表だが、キーマンのひとりと目されるバックローのCJ・スタンダー(27歳)に対し、フランスのモンペリエが年俸84万ユーロ(約1億1200万円)で獲得に動いていることが明らかになった。19日、『アイリッシュ・イグザミナー』などアイルランドのメディアが報じた。

 南アフリカ出身のスタンダーは2012年にアイルランドへ渡り、マンスターで6シーズン目を迎えている。3年継続居住でアイルランド代表資格を得て2016年にデビューし、これまで18キャップを獲得。昨年11月にシカゴ(アメリカ)でおこなわれたニュージーランド代表戦ではトライを決め、歴史的勝利に貢献した。欧州屈指の力強いボールキャリアーであり、今年はブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズにも選出され、ニュージーランド遠征で再びオールブラックスと激闘を繰り広げていた。

 アイルランドラグビー協会は、国外を拠点とする選手は代表のセレクション対象にしない意向を持っており、来季、フランスのクラブへ移籍すると見られている35キャップのWTB/FBサイモン・ジーボは今秋のスコッドには選ばれなかった。
 よって、もしスタンダーがモンペリエ移籍を選べば、2年後のワールドカップには参加しない可能性も出てくる。

 スタンダーのアイルランドラグビー協会およびマンスターとの現契約は今シーズン終了時に期限を迎えるため、契約更新について現在交渉中。協会側は締結に自信を持っているようだが、『アイリッシュ・イグザミナー』が関係者からの情報として伝えた記事によれば、スタンダーに新たに提示される金額はマンスターからの基本給が年間40万ユーロ(約5300万円)で、プラス、協会からのインセンティブだという。モンペリエのオファーはその約2倍ということになる。

 スタンダーはアイルランド代表のキャリアを続けたい意向を持っており、国内残留の可能性が高いと見られているが、ラグビー界最高峰クラスの驚異的な大金オファーのため、どう決断するか注目される。