ポスティングでのメジャー挑戦を表明していた大谷翔平(日本ハム)の移籍先が、ロサンゼルス・エンゼルスに決まった。メジ…
ポスティングでのメジャー挑戦を表明していた大谷翔平(日本ハム)の移籍先が、ロサンゼルス・エンゼルスに決まった。メジャーのほぼ全球団が獲得に動くなか、大谷が選んだエンゼルスとはどんなチームなのか。かつてエンゼルスでプレーし、在籍した2シーズンで4勝を挙げた解説者の高橋尚成氏に、「チームの魅力」「大谷の二刀流の可能性」について聞いた。

日本時間の12月10日、エンゼルスタジアムで入団会見を行なった大谷翔平
大谷選手の入団会見を見ましたが、彼が登場したときのファンの歓声はすごく、あらためて期待の大きさを感じました。正直、エンゼルスに決まったときは驚きましたが、すごくいいチームを選んだなと思います。
本拠地のあるアナハイムは南カリフォルニア特有の温暖な気候で、日本人も多く、日本食のレストランも充実していて、しかも美味しい。日常生活をする上でストレスが溜まることはほとんどないでしょうし、野球に集中できる環境は整っています。
そのなかでどこまで”二刀流”を貫けるかということに注目が集まると思いますが、日本でも(二刀流として)しっかり結果を出してきたわけですから、そこは自信を持って挑んでほしいと思います。
投げる方でいえば、メジャーのボール、マウンドにどこまで適応できるかがカギになりますが、こればかりは個人の感覚ですので「これをやればいい」というものはありません。ただマウンドに関して、傾斜や硬さは日本ほど球場によって差はありません。なので、一度感覚をつかんでしまえば、どの球場でもいいパフォーマンスを発揮できると思います。
打つ方では、メジャーの投手特有の動く球に対応しなくてはいけません。最初は戸惑う部分はあると思いますが、大谷選手の能力を考えれば、多く打席に立つことで解決できるはずです。
エンゼルスの本拠地はホームランの出にくい球場として有名で、しかもライトのフェンスが高いため、左打者にとっては厳しい条件が揃っています。でも、大谷選手は逆方向にも大きい打球を打てますし、メジャーの投手に慣れてくれば、自ずと結果はついてくるでしょう。
もちろん、すべてが日本と同じように……とはいかないと思いますが、あまり神経質にならず、「なるようになる」というぐらいの気持ちでプレーしてほしいですね。
それにマイク・ソーシア監督は、2000年からエンゼルスの指揮を執っていることでもわかるように”超ベテラン監督”で、経験も知識も豊富。私もソーシア監督のもとでプレーした経験がありますが、チームにとって最善の策を選択するという印象があります。捕手出身らしくディフェンスを中心とした細かい野球をしますが、大胆さも兼ね備えている。柔軟な考えを持った監督ですので、大谷選手にとっては心強い存在になると思います。
エンゼルスはここ3年間、地区優勝から遠ざかっていますが、マイク・トラウトやアルバート・プホルスといったメジャーを代表する選手もおり、間違いなく優勝を狙えるチームです。そこに大谷選手が加わったことで、戦力はさらに厚みを増しました。2014年以来の地区優勝はおろか、2002年以来となるワールドシリーズ制覇も夢ではありません。
いずれにしても、子どもの頃から憧れ続けたメジャーの舞台にようやくたどり着いたわけですから、精一杯、野球を楽しんでほしいと思います。
エンゼルスが所属するアメリカン・リーグは、ヤンキースのアーロン・ジャッジ、ジャンカルロ・スタントンをはじめ、強打者が揃っています。彼ら相手にどんなピッチングを見せてくれるのか。個人的には、これまで見ることがなかったイチロー選手やダルビッシュ有選手との対戦を実現してほしいですね。