2014年に同時本塁打キング、2リーグ制施行後初となる快挙 リーグトップの1264安打、690得点、打率.264。今季も…

2014年に同時本塁打キング、2リーグ制施行後初となる快挙

 リーグトップの1264安打、690得点、打率.264。今季も、埼玉西武の伝統である強力打線は存分に機能した。シーズンを通して、秋山と源田の1、2番コンビが打線をけん引。後半戦からは、「おかわり2世」と呼ばれた山川がついに覚醒して4番に座り、「炎獅子ユニホーム」に象徴される圧倒的な猛打を振るった。

 しかし、近年その主軸を頼もしく担っていた中村とメヒアが、今季は悔しい成績に終わってしまった。それでも来季のこの2人に期待せずにいられないのは、もちろんこれまでの実績に裏付けられた信頼があるからだ。2014年、中村とメヒアはともに34本のアーチを描き、本塁打王のタイトルを分け合っている。同一球団で2人のホームランキングが同時に誕生するのは、実は2リーグ制施行後初となる快挙だった。

◯中村の成績
2014年:111試合382打数98安打34本塁打90打点 打率.257
2017年:115試合415打数90安打27本塁打79打点 打率.217

 中村が積み上げてきた実績を振り返れば、埼玉西武の4番に座り続けるということの偉大さがよく分かる。歴代3位の多さとなる通算6度の本塁打王を獲得して「規定打席に届けば本塁打王」という伝説も作った。今季もチームトップの27本塁打を放ったものの、中盤に故障で戦線を離脱。ファーム調整後も本来の打撃を取り戻せない場面が目立ち、後半戦からは中軸を外れた。

 12月4日の契約更改では「個人的には、どうしようもないというか。怪我もしましたし、成績も全然良くなかった。悔しいシーズンでした」とコメント。淡々と語るいつもの言葉の中にも、悔しさがにじみ出ていた。国内FA権を取得していたものの、「ライオンズでもう1回優勝したい」と早い段階で残留を決意。埼玉西武打線をけん引し続けてきたプライドにかけて、このままでは終われない思いが強かったのかもしれない。

 来季の中村のテーマは「再出発」だ。再び打線の中核としてアーチを描く姿を、ファンは心待ちにしている。

今季は不完全燃焼に終わったメヒア

◯メヒアの成績
2014年:106試合396打数115安打34本塁打73打点 打率.290
2017年:113試合345打数83安打19本塁打53打点 打率.241

 メヒアのデビューは、「鮮烈」の一言に尽きるだろう。2014年のシーズン途中から埼玉西武の一員となり、デビュー戦で史上56人目となる初打席初本塁打。期待通りのパワーをいきなり見せつけ、以降も順調にアーチを描き続けると、プロ野球史上初となる「途中入団で本塁打王」の栄冠を手にした。その試合のお立ち台で放った「メヒアサマサマヤー」は、まさにファンの総意だったことだろう。

 今季も4月14日の千葉ロッテ戦で9回2死から逆転2ランを放つなど、前半戦は強力打線の一角として貢献したものの、後半戦から大きく調子を落とし、同じポジションの山川にスタメンの座を明け渡す形となった。本塁打数も初めて20本を下回り、本人にとっても不完全燃焼のシーズンだっただろう。しかし、代打でメヒアの名前がコールされると、メットライフドームは大歓声に包まれる。来季はこの大きな後押しを受け、再び埼玉西武の「救世主」として復活してほしい。

 中村やメヒアが本来の力を発揮できれば、強力打線はさらに隙のないものになる。また、若手とベテランがぶつかり合って、ハイレベルな定位置争いが繰り広げられることになれば、結果としてチーム力の底上げにもつながっていくだろう。いずれの意味でも、中村とメヒアの存在が、チームに与える影響は途方もなく大きい。埼玉西武が誇る2人の「キング」が、来季新たな伝説を作ることができるかどうか、注目だ。(「パ・リーグ インサイト」吉田貴)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)