信じることから始める。山田章仁は、「いい意味で、監督に頼る」という表現を用いて信じることの必要性を語った。 国際リーグのスーパーラグビーへ日本から参戦するサンウルブズは、来年2月からの参戦3年目のシーズンでは「5位以内」を目標に掲げる。1…

 信じることから始める。山田章仁は、「いい意味で、監督に頼る」という表現を用いて信じることの必要性を語った。

 国際リーグのスーパーラグビーへ日本から参戦するサンウルブズは、来年2月からの参戦3年目のシーズンでは「5位以内」を目標に掲げる。12月4日、都内で来季スコッド中26名を発表する記者会見上でジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ(HC)が表明した。

 過去2シーズンわずか3勝のチームが、大きな目標を達成するには何が必要か。日本代表デビュー時はその頃のエディー・ジョーンズHCのオーダーに沿って肉体改造に着手した山田は、ボスの掲げた方針の浸透と遂行度合いをひとつの肝とする。

 ジョセフがハイランダーズのボスとして2015年のスーパーラグビーを制しているのを振り返り、こう話す。

「監督を信じる、といったところです。監督も、優勝されている。それで選手が一丸となれば、目標に近づいていけると思います。(サンウルブズには)いろんな国の選手がいるので、皆のいいところを凝縮できる、スーパーラグビーでは一番おもしろくなってくるチームになるんじゃないですかね」

 ラグビー日本代表23キャップを持つ。サンウルブズへは発足1季目の一昨季に加わり、シーズン途中に離脱も9トライをマーク。WTBの職務を全うした。通算2シーズン目の挑戦に際し、「日本のファンの皆に会えるのを楽しみにしています」。国内トップリーグや代表活動を掛け持ちする選手への休養付与が重要視されるなか、本人は試合出場への意欲を表明する。

「全試合、出たい。他にいい選手もいっぱいいますけど、毎週、いいパフォーマンスをして、試合に出られるように頑張っていきたいです。仕事だし、好きでやっているので、(極端な休息は)個人的には必要ない。その思いを全力で出せるように…」
 
 今秋の日本代表ツアーで負傷も、いまは国内所属先のパナソニックで「練習にも参加しています」。国内最高峰のトップリーグでは7戦出場でリーグ最多の10トライを記録。終盤戦までに合流し、トライ王やベストフィフティーンの受賞も視野に入れるか。「(パナソニックも)層が厚いんで。鼻風邪でもメンバー外にされちゃうくらい」。勝負の要諦を抑えつつ、欲しいものを得るべく、ここから加速する。(文:向 風見也)