ノバク・ジョコビッチ(セルビア)のコーチとして活動しているアンドレ・アガシ(アメリカ)は、現役時代世界ランキング1位の最年長記録を持っている(33歳4か月)。今季見事にカムバックを果たし2位で終えたロジャー・フェデラー(スイス)が、もし1位…

ノバク・ジョコビッチ(セルビア)のコーチとして活動しているアンドレ・アガシ(アメリカ)は、現役時代世界ランキング1位の最年長記録を持っている(33歳4か月)。今季見事にカムバックを果たし2位で終えたロジャー・フェデラー(スイス)が、もし1位になっていたらアガシが持つその記録を塗り替える期待があった。

最後にグランドスラムのタイトルを獲得してから5年が経ち、36歳のフェデラーが今年の「全豪オープン」で優勝したのは奇跡的なカムバックだった。アガシは先日スイスの「ル・マタン」紙のインタビューで36歳のフェデラーについて語った。アガシによれば、フェデラーにとって「たやすいこと」で「ほかの選手と比べても、プレースタイルとコートの手際が違う」という。

「彼は特別ですね。あらゆる意味において。巧みさ、正確さ、容易さ。ほかのプレーヤーと"全然違う"プレーをします。誤解してほしくないのですが、安易といっても"簡単"という意味でありません。フェデラーは、すべてをコントロールできて、どんな問題に対しても解決策を持っている。選択肢は山のようにあり、多くの選手たちが抱える身体上の問題も避けるような力を持っている」

ベテランならではの経験豊富なこともあるが、アガシは「フェデラーは、自分のことを十分に理解できていて、自己管理もできる。さらに時間をかけてケガを治し、新しいプレーについても学び、成長に投資し続けることができるからさ」と続ける。

「いまでも進化し続け、テニス界に永遠に足跡を残すことは否定できない」と、36歳で引退したアガシは、2017年に2つのグランドスラムを制し、ATPランキングを2位へと戻した36歳のベテランの活躍を称えている。

(テニスデイリー編集部)

※写真はフェデラーの強さの秘訣を語るアンドレ・アガシ(今年のメキシコのイベントに参加したときのもの)

(Photo by fotopress/Getty Images)