11月4日 新城ラリー スポーツブルキャスターイチカの体験レポート。 観客インタビューと、TGRパークの各種アトラクション体験動画です。 あわせて、全日本ラリー TOYOTA GAZOO Racingチーム 豊岡監督、大倉選手のインタビ…

11月4日 新城ラリー スポーツブルキャスターイチカの体験レポート。

観客インタビューと、TGRパークの各種アトラクション体験動画です。

あわせて、全日本ラリー TOYOTA GAZOO Racingチーム 豊岡監督、大倉選手のインタビューコラムをお届けします。

 

 

全日本ラリー 

チーム TOYOTA GAZOO Racing

 

監督 豊岡 悟志
ドライバー 大倉 聡
コ・ドライバー 豊田 耕司
メカニック 宮本 昌司/下田 伸也/藤上 雄多/坂口 卓弥
車両 TGR Vitz CVT
クラス JN3

 

2017年シリーズランキング  ※2017年第9戦 新城 終了時点

順位 JN3クラス 2位 

ドライバー 大倉 聡 / TGR Vitz CVT 

ポイント総合 113.0pt

豊岡監督インタビュー

2017年シーズン、全日本ラリー選手権をTGR Vitz CVTで戦うTOYOTA GAZOO Racing。これまでモータースポーツでは使われることの珍しかったCVT車両で、ラリー参戦をスタートさせた今シーズン、チームはJN3クラス2位という成績を手にした。チーム監督を務める豊岡悟志は、「想定していた以上の収穫があった」と、評価した。

「最初は色々な方から『CVTでラリーをやれるの?』と言われましたし、実際スポーツ走行=マニュアルミッションというイメージがあったと思います。でも、CVTは制御によってパワーを出せるエンジン回転数をキープすることができますし、シフト操作を気にせずステアリング操作に集中できるなど、得難いメリットがあります。様々な環境下で厳しいシーズンを戦い抜いたことで、耐久性や制御などで本当に貴重なデータを得ることができました。すでにラリーで培った制御技術が、一部の製品にも取り入れられているほどです」

 CVTに関する技術的な成果だけでなく、人を鍛えるという点でも手応えを感じたという。

「チームの究極的な目標でもある人を鍛えることに、ゴールはありません。でも、3年前は何をすればいいのか分からなかったメンバーが、今シーズンはラリーの現場で主体的に考えて動けるようになりました。チームとして劇的に進化したと実感しています」

 チームとして戦うことこそが、ラリー最大の魅力だと、豊岡は続ける。

「やはりチームとして戦っていることを見てほしいですね。それは我々のサービスに来てもらえば分かると思います。特にアクシデント後の修復作業を見ていただければ、『こんなことをやっているのか!』と、驚かれるのではないでしょうか。ラリーではいろいろなことが同時多発的に起こりますし、通常ではあり得ないくらいハードな環境下で多くのことを学べます。人材を育てるという意味で、これ以上の環境はありません。本当に一石五鳥くらいの感覚です(笑)」

大倉選手インタビュー

2017年の全日本ラリー選手権JN3クラスでTGR Vitz CVTのドライバーとして活躍した大倉聡選手。スノーの開幕戦を除く8戦に出場し、クラス2位を5度獲得して選手権ランキング2位に輝いた。大倉選手はCVT車両で戦ったシーズンを、次のように振り返っている。

「CVT車両と聞くと、燃費優先のイメージがあるのですが、TGR Vitz CVTに搭載されているユニットはスポーツ走行に特化したものです。シーズンを通じて熟成が進み、今季初めて出場した第2戦佐賀(唐津)に比べると、現在のクルマは大きく進化しました。特に第3戦の愛媛(久万高原)では長距離スペシャルステージでの信頼性が担保でき、SSベストタイムを獲ることもできました。また、TGR Vitz CVTにとって初めての未舗装路ラリーとなった第5戦洞爺では一時クラス首位に立ち、チームにとっても大きな自信となりました」

 大倉選手の車両はトヨタの凄腕技能養成部メカニックがメンテナンスを担当。2017年で3年目となる。

「クラッシュなどでクルマを壊してしまったこともあるのですが、『このチームなら何とかしてくれる』という絶対の信頼を寄せています。もちろん無事に帰ってくるのが一番なのですが(笑)」