5月9日からイタリア・ローマで開幕の「BNLイタリア国際」(WTAプレミア5/クレーコート)。 日曜日に行なわれた決勝。セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が、マディソン・キーズ(アメリカ)を7-6(5) 6-3で下し、昨年8月以来、9ヶ月…

 5月9日からイタリア・ローマで開幕の「BNLイタリア国際」(WTAプレミア5/クレーコート)。

 日曜日に行なわれた決勝。セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が、マディソン・キーズ(アメリカ)を7-6(5) 6-3で下し、昨年8月以来、9ヶ月ぶりとなる優勝をアメリカ勢対決を制して飾った。

 セレナは8月のシンシナティの大会以来の優勝だ。その1ヶ月後には全米オープンで年間グランドスラムの達成を、準決勝でロベルタ・ビンチ(イタリア)に阻まれていた。

「すごくいい気分」とシンシナティ以来のタイトル獲得について話した。「毎週プレーしているわけではないから、どう見えるかはわからないけど、タイトルを取れたことはすごくいい気分。特にクレーコートでね」。

 セレナにとっては前年優勝した全仏オープンに向けて、今大会で4度目の優勝を果たしたことになる。

「すごく調子がいいと感じている。だから(全仏オープンが)すごく楽しみ」とセレナ。彼女は今年のパリでは年間グランドスラムについて聞かれないだろうと話している。「間違いなくより落ち着いた気持ちで行けるし、勝たないといけないというストレスもないと思う」。

 アメリカ勢同士のクレーコートの大会での決勝は、ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)と対戦した2002年の全仏オープン以来だった。

 セレナは試合後のネットごしにキーズに対して、いずれナンバーワンになれると話しかけたという。

「すごく恐縮した」と21歳のキーズ。「でも、彼女からそう言われることはいつでも素晴らしい。そういう言葉を聞くと、もっと一生懸命頑張っていかないといけないと思わされる」。

 今大会でのアメリカ勢の決勝対決は、ビリー・ジーン・キングがジュリー・ヘルドマンを破った1970年以来だった。

 今大会の記録では、セレナの4度目の優勝は、コンチタ・マルチネス(スペイン)、ガブリエラ・サバチーニ(アルゼンチン)に並ぶもので、女子最多はクリス・エバート(アメリカ)の5度で、男子はラファエル・ナダル(スペイン)が最多の7度の優勝の記録を持っている。

 セレナにとっては通算で70度目のツアータイトルだった。

 キーズにとっては最大の決勝だった。昨年の彼女は、全豪オープンのベスト4、ウィンブルドンのベスト8を含め、4つのグランドスラムでそれぞれ自己最高成績を残していた。

 最初のゲームでのキーズは、セレナのサービスゲームをラブゲームで破り、最初の自分のサービスゲームでは6本のサービスエースを記録するなどして3-1とリードした。

 だが、セレナはより攻撃的にプレーし始めた一方で、キーズは2度のダブルフォールトでセレナにブレークバックを献上。3-3とイーブンに戻された。

 タイブレークは、セレナが試合を支配した。セレナはフォアのクロスを決め、キーズはこれを返せず、最後はセレナのビッグサービスに対してキーズのリターンがワイドに外れた。

 第1セットを奪ったセレナは、拳を突き上げて、「Come on!」と叫んでいた。

 第2セットでは5-2で迎えたサービング・フォー・マッチでブレークを許したのが唯一のビンチだったが、セレナは次のゲームですぐに試合を終わらせた。今大会のセレナは失セットゼロでの優勝だった。

 セレナは13本しかウイナーを奪えず、一方のキーズは17本。だが、アンフォーストエラーはセレナの24本に対してキーズは32本だった。また、6度あったブレークポイントの内、5度を生かしての勝利だった。(C)AP