土曜日に行われたデビスカップ決勝で、リシャール・ガスケ(フランス)とピエール ユーグ・エルベール(フランス)のペアが、ルベン・ビーママンズ(ベルギー)とヨリス・デ ルール(ベルギー)のペアを6-1、3-6、7-6 (2)、6-4で破り、フラ…

土曜日に行われたデビスカップ決勝で、リシャール・ガスケ(フランス)とピエール ユーグ・エルベール(フランス)のペアが、ルベン・ビーママンズ(ベルギー)とヨリス・デ ルール(ベルギー)のペアを6-1、3-6、7-6 (2)、6-4で破り、フランスがベルギーに対して2勝1敗とリードした。

これまで一度もペアを組んだことのなかったガスケとエルベールのおかげで、フランスはデビスカップの10度目のタイトル獲得まであと1勝に漕ぎ着けた。3年ぶり2度目の決勝進出となったベルギーは、初のタイトル獲得を目指す。

初めて組んだフランスペアは、フランス北部の街リールで、アップダウンを繰り返しながら緊迫の試合をものにした。

ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)が、日曜日に行われる最初のシングルスでベルギーのトッププレーヤー、ダビド・ゴファン(ベルギー)を下せば、フランスの優勝が決まる。ツォンガが負ければイーブンとなり、ルカ・プイユ(フランス)とスティーブ・ダルシー(ベルギー)のシングルス最終戦で優勝が決定する。

ガスケとエルベールはペアの練習も試合経験も欠けていたにもかかわらず、ピエール=モーロワ・スタジアムの室内ハードコートで幸先の良いスタートを切った。

ガスケは左右から完璧なパッシングショットを放ち、エルベールはネット際で相手ペアを圧倒するプレーを見せ、フランスがブレークして2-0とリードした。ガスケの絶妙なクロスコートのフォアがウィナーとなり、第4ゲームでフランスがまたもブレークした時には、スタンドで見守るゴファンとダルシーの顔は青ざめて見えた。

5-0とリードされたベルギーペアは、2本のセットポイントをしのいでようやくサービスゲームをキープしたものの、抵抗もそこまでで、次のゲームはガスケがサービスゲームを決めてセットを奪った。

ところが第2セットなり、ダブルスのスペシャリストであるエルベールがダブルフォルトを犯したり、ボレーをアウトとするなどしてサービスゲームをものにできずいると、ベルギーペアが息を吹き返し、ベルギーに3-1のリードを許した。フランスペアはブレークバックしたものの、ようやく調子を取り戻したベルギーペアを相手に勢いを保つことはできなかった。ベルギーのデ ルールが次のゲームでフォアのパッシングショットを鮮やかに決める一方、フランスのガスケはブレークポイントでダブルフォルトを犯してサービスゲームを落とした。そしてビーママンズがサービスゲームをものにしてこのセットを奪い、ベルギーペアは大いに喜んだ。

「二人 (ガスケとエルベール) は崩れる寸前だった」とフランス・チームの監督、ヤニック・ノアは語った。「最終的には、わずか1ポイントか2ポイントが、そして集中できるかどうかが決め手になった」

第3セットに入ってしばらくはフランスが押され気味で、最初の3つのサービスゲームで4本のブレークポイントを苦労しながらセーブした。そして第7ゲームでデ ルールの放ったフォアのリターンがエルベールの頭に当たってエルベールが地面に倒れた時、とうとうベルギーにブレークを許した。

しかしエルベールはすぐに立ち直り、一方のビーママンズはセットを決めるゲームで緊張感から重要なポイントでミスを重ねた。フランスはビーママンズのミスに乗じ、ホームの観客の大歓声を浴びながらビーママンズのサービスゲームをブレークして5-5へ戻した後、タイブレークではベルギーを圧倒した。

緊迫の第4セット開始前にデ ルールが左足の治療を受けた。不安定なエルベールは第6ゲームで2本続けてダブルフォルトを犯して15-40となったもののなんとか持ちこたえ、ビーママンズがスマッシュをネットの下方に叩きつけるという大きなミスをまたも犯した時、フランスが4-3とリードを奪って試合を決定づけた。

(C)AP(テニスデイリー編集部)※写真はダブルスで勝利したフランスのガスケ/エルベール組

(AP Photo/Michel Spingler)