アマチュアボクシング49戦全勝(33RSC)でU19(19歳以下)世界選手権など9冠の藤木勇我(18)が27日、横浜市…
アマチュアボクシング49戦全勝(33RSC)でU19(19歳以下)世界選手権など9冠の藤木勇我(18)が27日、横浜市内で会見し、大橋ジムに入門し、プロ転向することを発表した。同ジムの大橋秀行会長(60)は愛称を「THE KING(ザ・キング)」と命名。1月に大阪・興国高を卒業した超新星は「無敗で世界チャンピオンになりたい」と力強く語った。4月13日にB級(6回戦)プロテストを受け、6月10日にスーパーフェザー級でプロ初戦に臨む予定だ。
「THE KING」の愛称にふさわしい、ド派手なお披露目となった。リングアナにコールされた藤木は、迷彩柄のスーツに身を包み、レーザーとスモークの演出の中で花道入場。「小さいころから見ていた舞台のスタートだと思ってワクワクしている。憧れである井上尚弥さんのように強くなりたい。無敗で世界チャンピオンになりたい」と力強く誓った。
アマ戦績は驚異の49戦無敗。出場した6つの高校全国大会を全制覇。ユース世界王者となり、昨年11月の全日本選手権では高校生Vで9冠を達成した。「日本の至宝。史上最高の逸材。スピード、パンチ力、テクニックすべて10点満点。人間的な真面目さ、素直さも10点満点」と絶賛した大橋会長は「全部優勝しているので、優勝=キングで」と「THE KING」と命名。藤木は「めちゃくちゃ気に入っている。プロでも早く世界王者にならないとダメ」と笑顔を見せた。
プロ初戦はスーパーフェザー級(58・9キロ以下)で臨む予定。日本人が何度もはね返されてきた中量級の世界の壁に挑む。大橋会長は「軽量級では井上尚弥がほとんどやり尽くしたと言っても過言ではない」とし、「日本ボクシング界の人気を最高潮に高めるため、中量級・重量級の活躍が必要。それができるのが藤木」と“中量級のモンスター”として期待。「最速記録などは考えていない。じっくり土台を作り、世界に向け2~3年経験を積ませたい」と育成方針を示した。
米専門誌「ザ・リング」が昨年12月号で4ページを使って藤木を特集するなど、デビュー前から世界も注目している。大橋会長は「世界王者になるのは当然。中量級でもラスベガスで当然のように勝っていく日本人選手を見たい」と海外進出に意欲。藤木も「やれるならやりたい」と世界の舞台を見据え目を輝かせた。(勝田 成紀)
◆藤木 勇我(ふじき・ゆうが)2007年12月25日、大阪市生まれ。18歳。元プロボクサーの父・直樹さん(52)の影響で、兄・勇利さん(現東農大2年)とともに小学1年からボクシングを始める。大阪・興国高で出場した高校全国大会(選抜、総体、国体)を6大会すべて制覇。23年にアジアジュニア選手権(アジアユース)、24年にU19世界選手権(世界ユース)、25年に全日本選手権を制しアマ9冠を達成。座右の銘は「楽な道より楽しい未知を」。身長・リーチともに170センチの右ボクサーファイター。
◆主なエリートアマのプロ世界王者
▼粟生隆寛(元世界2階級制覇王者) 千葉・習志野高で史上初の高校6冠を達成。アマ戦績は76勝(27RSC)3敗。
▼村田諒太(元WBA世界ミドル級スーパー王者) 12年ロンドン五輪金メダルなどアマ13冠。アマ戦績は119勝(89RSC)19敗。
▼井岡一翔(元世界4階級制覇王者、現役) 大阪・興国高で高校6冠。アマ戦績は95勝(64RSC)10敗。
▼井上尚弥(世界4階級制覇王者、現役) 神奈川・相模原青陵高で全日本選手権などアマ7冠。アマ戦績は75勝(48RSC)6敗。