金メダルを手にし、感慨に浸ったアメリカの女子ホッケーチーム。しかし、その健闘があろうことか大統領から皮肉られた(C)Ge…

金メダルを手にし、感慨に浸ったアメリカの女子ホッケーチーム。しかし、その健闘があろうことか大統領から皮肉られた(C)Getty Images

 選手たちを揶揄した発言が波紋を広げている。

 現地時間2月19日、ミラノ・コルティナ冬季五輪で金メダルを獲得したアメリカ女子アイスホッケーチームは、ドナルド・トランプ大統領の一般教書演説への招待を辞退した。同チームの広報は「日程の都合と、以前から決まっていた学業と職業上の予定」と理由を公にしているが、原因が同大統領の言動にあったのは明白だ。

【動画】波紋を呼んだトランプ大統領の皮肉 問題シーンをチェック

 キッカケは、女子チームと同様に金メダルを手にしたアメリカの男子チームが決勝直後の祝勝会で歓喜に浸っている時だった。テレビ電話を通じて選手たちの前に登場したトランプ大統領は上機嫌に「君たちが望むなら軍用機か何かを送ることもできる。最高の夜だ」と一般教書演説への参加を招待。その流れで「まぁ女子チームも呼ばなければならないのは分かっているだろう? もしも招待しなければ、おそらく私は弾劾されると思う」とコメント。この皮肉を男子チームの選手たちも大笑いすると、その模様がSNS上で拡散され、炎上騒動となった。

 当然ながら“皮肉のネタ”にされた女子チームの選手たちが招待に納得できるはずがない。実際、キャプテンを務めたヒラリー・ナイトは、米スポーツ専門局『ESPN』の番組「Sports Center」で「私は下品な冗談だと思った」と率直に意見。「あの下品なジョークで栄光の価値を損なうようなことは決してしない」と反発した。

 世間からも批判の的となった今騒動を受け、現場の空気に悪ノリしてしまった男子チーム内でも反省の声が上がった。NFLのスター選手でもあるチャーリー・マカボイは、英紙『Daily Mail』などを通じて「あの時は本当に色々なことが急速に展開していた。僕らが彼女たちをどう支えてきたかを理解してもらえるなら、あの対応が私たちの気持ちや彼女たちへの見方を反映したものではないことは明らか」と前置きした上で、「あの反応は本当に申し訳なく思う」と続けた。

 また、控えGKだったジェレミー・スウェイマンも「女子チームには深い敬意を抱いている」と強調。そして、「僕らは間違いを犯した。もっと違った反応を示すべきだったし、もう一度同じことが起きるなら、僕らはそんなことはしない」と言い切っている。

 トランプ大統領の“失言”によって波紋を生んだ今回の騒動。その余波はまだまだ収まりそうにない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】トランプ大統領の言動に「下品」 金獲得の米女子アイスホッケー代表が演説招待を辞退した裏側「価値を損なうことはしない」

【関連記事】トランプ政策批判が招いた中傷 米フィギュア代表が告白 坂本花織との激闘の裏で抱えていた葛藤「恐ろしいほどの脅迫を受けた」【冬季五輪】

【関連記事】トランプ大統領の“罵倒”で変わった運命 米代表が語った政治的発言の代償「人生であんな批判を受けたことない」【冬季五輪】