2026年のJリーグが開幕する一方、アジアでの戦いも再開されている。AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)で…

 2026年のJリーグが開幕する一方、アジアでの戦いも再開されている。AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)では、日本の3クラブがリーグステージを突破した。ここまでの戦いぶりは日本のサッカーのどんな姿をあぶり出し、また今後はどのような変化をもたらすのか。サッカージャーナリスト後藤健生がつづる。

■日本勢がそろって勝ち上がり

 AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)で、日本から参加した3クラブがいずれもリーグステージを突破して、3月に行われるラウンド16進出に成功した。

 しかも、リーグステージ東地区で日本の3クラブはFC町田ゼルビアが首位、ヴィッセル神戸が2位、サンフレッチェ広島が3位と上位を独占。その結果、ラウンド16ではセカンドレグをホームで戦えるアドバンテージを手にしたと同時に、日本勢同士の“潰し合い”が避けられたことで、3クラブがそろって準々決勝進出する可能性を残した。

 リーグステージの順位を振り返ると、4位にはタイのブリーラム・ユナイテッド、5位にメルボルン・シティ(オーストラリア)、6位にジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)が入り、7位から9位がFCソウル、江原FC、蔚山HDと韓国勢(この結果、過去優勝2回の名門、蔚山の敗退が決まった)。そして、中国の3クラブ(成都蓉城、上海申花、上海海港)は10位から12位と最下位争いに終わった。

 東アジアの現在の勢力図は、明確になったようだ。

■百年構想リーグの恩恵

 かつて、日本のクラブは韓国のクラブに対して劣勢にあった時期が長かったし、その後、中国のクラブに大量の強化資金が流れ込んだ時期には選手・監督にビッグネームを並べた中国勢が東アジアをリードした時代もあった。

 だが、今では日本の優位性は明らかで、韓国勢、中国勢は東南アジア勢より下の位置に甘んじることになったようだ。

 韓国勢、中国勢は2026年に入ってからの最後の2戦を国内リーグ開幕前の時期に戦うというハンディキャップがあったことは事実だ。日本のクラブも、かつてはJリーグ開幕前もしくは開幕直後にACLが開幕して苦戦を強いられていた時期もあった(日本のクラブの方が、中国や韓国のクラブに比べて開幕前の準備に時間がかかる)。

 だが、今シーズン、日本はJリーグの「百年構想リーグ」の開幕が例年より早かったため、良いコンディションでACLEの再開を迎えられたようだ。

 そして、来シーズン以降、Jリーグが秋春制に移行するため、長いウィンターブレーク後の戦いとなるとはいえ、チームの体制が変わらずに2月の再開を迎えられるので、中国勢、韓国勢に対してさらに有利な状況で戦えるはずだ。

■最終戦での苦戦

 Jリーグ勢が上位を占めたといっても、もちろん一つひとつの試合は難しい試合が多かった。

 例えば、2月17、18日に行われたリーグステージの最終戦ではホームの町田は90分間ほぼゲームをコントロールし、シュートも相手の倍以上の16本放ったものの、3対1でリードして迎えた90分にロングカウンターからリャオ・ロンシャンに簡単にクロスを蹴らせてしまい、フェリペ・シウバにヘディングを決められて1点差に詰め寄られて辛くも逃げ切った。

 DFの要である昌子源が離脱し、成都戦でも望月ヘンリー海輝が負傷交代を余儀なくされるなど、守備意識の高さで知られる町田も現在は守備に不安を抱えており、その不安が露呈してしまったようだ。

 その他、最終節では広島がアウェーでFCソウルと対戦。後半アディショナルタイムにジャーメイン良と木下康介が連続ゴールを決めて引き分けに持ち込んだものの、前半のうちに2点のリードを許す苦戦を強いられ、また神戸はジョホール・ダルル・タクジムに0対1で敗れた。

 もちろん、どちらもすでにリーグステージ突破が決まった後の試合であり、アウェーでの苦戦は当然だ(対戦相手はリーグステージ突破がかかった重要な試合だった)。また、「百年構想リーグ」との連戦という事情もあった。

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