陸上男子のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)初代王者が、再び箱根駅伝に挑戦する。3月末で現役引退する21年東京…

陸上男子のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)初代王者が、再び箱根駅伝に挑戦する。3月末で現役引退する21年東京五輪マラソン代表の中村匠吾(33=富士通)が、4月から本戦出場経験のない明治学院大の陸上部長距離ブロック監督に就任することが25日までに、分かった。

関係者によると、28年度までに箱根路出場を目指す「MG箱根駅伝プロジェクト」の一環。中村の真面目に競技と向き合う姿勢やマラソンで培った我慢強さなど選手としてキャリアを高く評価した。

引退直後のため指導力には未知数な部分もある。しかし、昨年からは指導者を目指して早大大学院スポーツ科学研究科に進学。これまで箱根9度の総合優勝に導いた青学大の原晋監督も学んだ同じ場所でトップスポーツマネジメントを研究し、競技と両立してきた。

まだ箱根路を知らぬチームで、指導未経験の中村が柔軟な発想をもってタクトを振るのも魅力という。

駒大時代は現総監督の大八木弘明氏から指導を受けた。4年時は主将として箱根1区区間賞。実業団の富士通に入社後も恩師に従事し、マラソンランナーとして鍛錬に励んだ。19年の東京五輪代表選考会のMGCではラストスパート合戦を制し、初代王者となったシーンは今でも語り草だ。

選手引退後にコーチなどを経由せず、大学監督になったのは、16年から中大を指揮する元マラソン選手の藤原正和監督が代表例。だが、箱根未経験のチームを指導するのは異例のケースとなる。選手と真剣に向き合ってきた名将の背中を長く見てきた中村が、今度は監督として走り出す。

◆中村匠吾(なかむら・しょうご)1992年(平4)9月16日、三重県四日市市生まれ。上野工高(現伊賀白鳳高)から駒大に進んだ。箱根駅伝は2年時から順に3区区間3位、1区区間2位、1区区間賞。15年に富士通へ入社し、初マラソンの18年びわ湖毎日で日本人トップの7位。21年東京五輪は61位だった。マラソン自己ベストは2時間8分16秒。22日の阿波シティマラソン(ハーフ)がラストランとなった。好きな食べ物は焼き肉、すし。

◆明学大陸上部長距離ブロック 1924年(大13)創部。70年に第1回全日本大学駅伝に出場し、19位だった歴史がある。05年からは大学を挙げたスポーツ強化が始まり、08年から陸上部も箱根駅伝出場を目標に活動支援を開始した。20年度からは「MG箱根駅伝プロジェクト」が発足し、より本格的な強化が進む。箱根本戦出場はまだないが、オープン参加の関東学生連合にはこれまで4選手が選ばれた。予選会は09年から出場し、チーム最高成績は24年の総合19位。部員数は男女計45人。活動拠点は神奈川県横浜市。