<インタビュー>「推し」の存在が人生を華やかにする。人気アイドルグループ「=LOVE(イコールラブ)」のリーダー、山本杏…

<インタビュー>

「推し」の存在が人生を華やかにする。人気アイドルグループ「=LOVE(イコールラブ)」のリーダー、山本杏奈(28)が3月に開幕するWBCメンバーにエールを送った。広島出身で幼い頃から野球に親しんできた「カープ女子」でもあり、同じ名字を持つドジャース山本由伸投手(27)への思いをはじめ、アイドルの視点から見た侍ジャパンの魅力を語った。【取材・構成=小早川宗一郎】

   ◇   ◇   ◇

山本は前回23年大会の記憶を語り始めると、言葉が自然と熱を帯びた。世界中が同じ瞬間に沸き立ったあの光景は、野球ファンに限らず、多くの人の記憶に刻まれている。

「WBCって、普段野球を見ない方でも見やすかったり、世間の盛り上がりで『ちょっと見てみようかな』っていう人がたくさんいると思うんです。日本全体、世界全体を巻き込んで、スポーツで1つになることがすごくすてきだなと前回見ていて思いました」

前回大会の決勝戦の盛り上がりは、アイドルグループ「=LOVE」にも波及していた。

「前回優勝した時、私たちはオンラインの個別お話し会をやっていて、休憩時間にメンバーそれぞれが控室でテレビをつけて試合を見ていたんです。終わった後に1つの部屋に集合して『良かったね』と抱き合って、肩を組んで喜びました。野球好きなメンバーだけではなくて、普段あまり野球を見ないメンバーもみんな見ていて大興奮でした」

広島出身。野球は、幼い頃から日常にある存在だった。

「広島に生まれると、カープがある日常が当たり前なんです。小さい頃は正直、テレビで野球が流れていると『ドラマに変えてよ』って思うこともありました。でも高校生ぐらいから友人とマツダスタジアムに観戦に行ったり、父と2人で見に行くようになってから、野球ってこんなに面白いんだと思うようになりました」

放課後、球場へ向かう時間も思い出の1つだ。

「学校終わりに私が先に球場へ行って席を取っておいて、仕事終わりの父が後から来る、みたいなこともよくやってました」

今回のWBCで特に注目している存在は、同じ名字を持つ山本由伸だ。

「同じ山本なので、勝手に親近感を持っています。YAMAMOTOのユニホームを買って応援したいなと思います」

偶然にも大谷、佐々木、山本のドジャース3人衆と同じ名字の3人が=LOVEのグループ内にもそろっており、SNSでも話題になった。

「=LOVEにも大谷、山本、佐々木がそろっているので、プロ野球の3選手が撮っていた写真と同じ並び順とポーズで私たちも写真を撮ったんです。最初は(大谷、佐々木の)2人とも野球に詳しいわけではなかったんですけど、途中から『もう1回撮り直したい』と言い出して、3人でノリノリで撮影してました。すごくいいねが伸びて、アイドル界の『大谷、佐々木、山本』として注目していただけてうれしかったです」

その中心となって声をかけたのが山本自身だった。

「2人は野球に詳しいわけではなかったので、最初は私にされるがままの感じだったんですけど、途中から表情をもっとこうしたいとか、違うカットも撮ろうと言い合って3人で盛り上がって撮っていました」

野球観戦の魅力は、「推し」を見つける楽しさにもあると語る。実際、メンバーを球場へ連れて行った際、その瞬間を目の当たりにした。

「1度、野口衣織ちゃんをカープの試合に連れて行ったことがあるんですけど、最初は選手を全然知らなかったのに、『私、この選手推しになった』と言って、ユニホームも自腹で買っていたんです。質問もいっぱいしてくれて、一緒に観戦している時間がすごく楽しくて、また一緒に行きたいなって思いました」

チームスポーツの魅力は、アイドル活動とも重なる部分が多い。

「野球もキャプテンがいて、エースがいて、4番がいて、それぞれ役割があって、全員が勝利に向かって1つの目標に走っているじゃないですか。私たちも全員それぞれ役割が違っていて、私はリーダーという立場がありますし、センターや最年長として引っ張るメンバーもいる。それぞれがチームのために貢献して1つになれている部分が、すごく野球と重なるなと思います」

実際にスポーツでも「推し文化」は浸透しつつある。楽しみ方はアイドルのライブも野球の試合も変わらない。

「ライブを見るときに推しを見つけるような感覚で、試合を見ながら『この選手すごい』『この人好きかも』って思う瞬間を楽しんでほしいです。きっと、自分の推し選手が見つかると思います」

◆=LOVE(イコールラブ) 指原莉乃がプロデュースしたアイドルグループ。17年に発足し、現在は10人が所属。リーダーの山本杏奈のほか、大谷映美里、佐々木舞香とドジャースの日本人3選手と同姓のメンバーがそろう。グループ名には「アイドルとはファンに愛されなければいけない。そしてアイドルという仕事も自分が愛さなければいけない」という思いが込められている。