ソフトバンクは25日、藤井皓哉投手(29)が佐賀市内の病院で右肘内側側副靭帯再建術(通称・トミー・ジョン手術)および関節…

ソフトバンクは25日、藤井皓哉投手(29)が佐賀市内の病院で右肘内側側副靭帯再建術(通称・トミー・ジョン手術)および関節クリーニング術を受けたと発表した。復帰まで12ヶ月の見込みで、今季中の戦列復帰は絶望的。勝利の方程式の一角を担ってきた救援の柱を欠く痛手となった。

キャンプ離脱から手術決断まで

今春、右肘のコンディション不良のため福岡県筑後市のリハビリ組でスタート。1月から違和感を訴えていた。17日に宮崎キャンプへ合流したが、状態は上がらない。

20日、2度目のブルペンで捕手を座らせて17球を投じた後、病院を受診した。検査の結果、手術が必要と判断される。21日の練習には参加せず、宮崎を離れて福岡へ戻った。

小久保裕紀監督は「本人の意思を尊重する形になるでしょうね」とコメント。わずか4日間で宮崎を後にした藤井は、手術という決断を下した。

昨季は勝利の方程式で活躍

昨季は松本裕樹、杉山一樹とともに通称「樹木トリオ」を形成した藤井。主に7回を任され、チーム2位タイの51試合に登板している。

2勝3敗2セーブ、19ホールド、防御率1.44。抜群の安定感で、チームのリーグ優勝に貢献した。独特の軌道を描く「フォースラ」(フォークとスライダーの中間)が最大の武器だ。

2022年のソフトバンク加入以降、4シーズンで計180試合に登板。フル回転で救援陣を支え続けてきた。今回の離脱は、リーグ3連覇を目指すチームにとって大きな痛手となる。

戦力外から独立リーグ経由で復活

藤井の野球人生は波瀾万丈だ。2014年ドラフト4位で広島に入団するも、一軍での登板はわずか。2020年、24歳で戦力外通告を受けた。

再起を賭けて2021年、四国アイランドリーグplus・高知ファイティングドッグスへ。22試合に登板し、11勝3敗、防御率1.12の圧倒的な成績を残す。最優秀防御率と最多奪三振のタイトルを獲得し、NPB復帰への道を切り開いた。

同年12月、ソフトバンクと育成契約を結んでNPB復帰を果たす。2022年に支配下登録を勝ち取り、シーズン55試合に登板。5勝1敗22ホールド3セーブ、防御率1.12の好成績で、809%アップの球団史上最高昇給率を記録した。

藤井の場合、早ければ2027年春季キャンプでの復帰を目指すことになる。長期離脱は避けられないが、完全復活への道のりが始まった。

独立リーグから這い上がり、勝利の方程式の一角にまで上り詰めた右腕。長いリハビリを経て、再びマウンドに立つ日を目指す。