ミラノ・コルティナ五輪フィギュアスケートのペアで日本勢初の金メダルを獲得した「りくりゅう」こと三浦璃来(24)、木原龍…
ミラノ・コルティナ五輪フィギュアスケートのペアで日本勢初の金メダルを獲得した「りくりゅう」こと三浦璃来(24)、木原龍一(33)組=木下グループ=組25日、東京・千代田区の日本記者クラブで会見した。会場に137人、オンラインでは47人の報道陣が参加。お互いの関係性にも言及しつつ、三浦は「木原選手が引退する時は私も一緒に引退する」と“生涯りくりゅう”を宣言。日本中から注目される2人はリンク外でも息ぴったりな受け答えで、将来はともにペアの指導者になる目標を明かした。
ミラノ五輪の歴史的快挙で、時の人になった「りくりゅう」の金メダリスト会見が熱気を帯びた。会場には満員の報道陣。帰国して2日目も多忙を極め、三浦は「やっと自分たちはメダルを獲得することができたんだなって思うことができた」と実感。イタリアで「日本が今、大変なことになっている」と聞かされていた木原も「(フィーバーぶりが)現実なんだなって思いました。浦島太郎さんが生きていたらこういう気持ちだったのかな…」と驚いた。
お互いの信頼、愛情あふれる1時間だった。三浦が24歳、木原が33歳の9歳差ペア。30年フランス・アルプス大会での2連覇も期待される中、木原は「(五輪直後で)正直なところ、分からないです」と話すにとどめた。
隣で三浦もうなずいたが、決めていることが一つあった。「木原選手が引退する時は私も一緒に引退する時。私が違う人と組んでまた続けるっていうのは絶対ないです」。選手生活を「りくりゅう」として終えることを宣言。木原も、首を縦に振った。
ペア競技の発展も、2人が願い続けてきた。日本をフィギュアスケート大国に導くため、木原は「将来的に日本で2人でペアの指導者になることを目標にしている」とも明かした。三浦も、ともに指導する姿を思い描いているといい、木原は「女性のパートは三浦選手の方が分かっている。一緒に指導をしていきたい」と笑顔。コーチになっても“ペア継続”を示唆した。
息の合った受け答えが最後まで続き、あまりのベストカップルぶりに会見終盤、「仲の良いきょうだい、友人関係、夫婦(めおと)漫才にも見えますが…何が正解なんですか?」とド直球な質問が飛んだ。木原が「戦友じゃないですけど…」と言えば、三浦は「一緒にいて当たり前ですし、家族みたい」と交互に返答。最後はお互いが「ご想像にお任せします」と笑みを浮かべながら声をそろえた。
五輪は終わったばかりだが、2連覇が懸かる3月の世界選手権(プラハ)にもエントリー。「まずは落ち着いて、しっかり考えてから、次の目標であったり、世界選手権のことを考えていきたい」と木原。日本中を熱狂させた金メダリストは、休む暇なく再スタートを切る。(手島 莉子)
◆りくりゅうに聞く
―昨日(24日)の帰国会見で、キャンピングカーで米国を横断したいと。
木原「中学の同級生と一緒に米国を横断しようという話にはなっていたが、スケジュールがなかなか。1週間ほどかかると思うので、スケジュールを確保するのが問題。三浦さんをお誘いしたけど『私は多分寝ているだけになっちゃうからいいです』って断られた」
三浦「私は運転免許も持っていないので。中学生の頃からずっとカナダと日本を行き来していて国内であまり旅行に行ったことがないので国内旅行をしたい」
―ショートプログラムでのミスを受けて。五輪に魔物はいたか。魔物に声をかけるとしたら。
木原「(リフトで)衣装が滑ってしまったという問題もあったけど、魔物の正体は動きすぎてしまったこと。いつもより調子が良すぎてしまった。もし魔物さんに声をかけるなら『今じゃなくていいでしょう』っていうのがあった(笑)」
三浦「2人とも五輪っていうのを考えすぎていて、すごくアグレッシブに動いていたのが、ミスにつながってしまった。試合自体は普段の試合と変わらないんだと思っている」
―2人のパワーになっている日本の農畜産物は。
木原「お米が2人とも本当に大好きなので。試合にも必ず乾燥米を持参させていただいて、普段と変わらない生活を心がけている。お米大好きです」
三浦「私もお米が大好きなので試合にも持っていく。木原選手も私もグラム数を量って食べている。体調や、その日のコンディションに合わせて食べている」
―今、逆境にいる方へのメッセージ。
木原「必ずそれが強くなるチャンスだと信じて、諦めずに頑張って」
三浦「それが将来の自分のためになると思って取り組めば、逆境だったとしても経験できて良かったなっていうふうに思える。私たち自身もすごくいい経験ができた」