WBA・WBC世界バンタム級2位の那須川天心(27=帝拳)が4月11日、東京・両国国技館で再起戦に臨むことが25日、発表…
WBA・WBC世界バンタム級2位の那須川天心(27=帝拳)が4月11日、東京・両国国技館で再起戦に臨むことが25日、発表された。WBC世界同級挑戦者決定戦として、元2階級制覇王者でWBC・WBO同級1位のファン・フランシスコ・エストラーダ(35=メキシコ)と対戦する。都内で会見に臨んだ那須川は、初黒星からの再起戦を控え「崖っぷちな状態でもある」と強い危機感を示した。
【画像】那須川天心がエストラーダと挑戦者決定戦 4月11日に
初黒星からの再起 井上拓真へのリベンジを誓う
那須川は昨年11月24日、ボクシング転向8戦目でWBC世界同級王座決定戦に臨んだ。相手は井上拓真(30=大橋)。12ラウンドを戦い抜いたが、0-3の判定で敗れた。プロ格闘技55戦目にして初めて喫した黒星。その経験は那須川にとって大きな転機となった。
会見で那須川は心境を明かす。「前回初めて負けまして、そこからいろんな時間だったり葛藤があった」。キックボクシング時代を含め、無敗を誇ってきた男が初めて味わった敗北の重み。だが、その悔しさが新たな原動力になっている。
世界のベルトよりも井上拓真へのリベンジが先か。そう問われた那須川は即答した。「それしかない。前回の試合で預けたものが大きいと思う。人生懸けて負けた相手ですから、しっかり落とし前というか、取り返しにいくというのはある」
対戦相手エストラーダ 元王者の実力と経歴
再起戦の相手は格上だ。2008年8月、エストラーダはプロデビューを飾る。5年後の2013年4月にWBA・WBOフライ級統一王座を獲得し5度防衛。2018年9月にはWBCスーパーフライ級王座を獲得した。2021年3月、ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)との名勝負を制し王座統一を果たす。
ボクシング界で最も権威のある専門誌「ザ・リング」のパウンド・フォー・パウンドにも名を連ねた経験がある。戦績は45勝(28KO)4敗だ。一方、那須川は7勝(2KO)1敗。圧倒的な経験値の差は否めない。
昨年6月、エストラーダはバンタム級転向初戦でカリム・アルセ(メキシコ)に3-0判定勝ち。日本のリングは今回が初登場となる。35歳のベテランが、27歳の那須川にどう立ち向かうのか。注目が集まる。
【画像】元世界王者の高見亨介が1階級上げフライ級で再起戦、強打の元王者アヤラを倒し2階級制覇へ弾み
井上拓真への挑戦権を懸けて 天心の覚悟
WBCは昨年12月3日、那須川とエストラーダに対し同級挑戦者決定戦を行うよう指令を出していた。この試合の勝者が、現王者の井上拓真への挑戦権を手にする。那須川にとっては、井上へのリベンジという目標へ続く重要な一戦だ。
会見で那須川は強い決意を示す。「しっかりと復帰してみなさんにいい姿を見せたい。自分にとっても格闘技人生だけでなく人生において試されている場所」。連敗したら終わりという覚悟はあるかと問われると、「連敗することがあったら、自分の限界も見えてくると思う」と答えた。
だからこそ強い相手を選んだ。「どうにもならないことってあるじゃないですか。そういう状況結構好きなので」。那須川らしい言葉に、会場には笑いも起きた。試合の決着については「何が何でも勝ちにいく。蹴ってでも勝ちたい」と冗談交じりに語り、会場を沸かせた。
約4カ月半ぶりのリング。那須川天心の再起にかける覚悟が、4月11日の両国国技館で試される。