チューリップ賞はどういうわけか、ハナ差や同着の大接戦が多いレースだ。今回はその中からシンハライトとジュエラーの一騎打…

 チューリップ賞はどういうわけか、ハナ差や同着の大接戦が多いレースだ。今回はその中からシンハライトとジュエラーの一騎打ちとなった16年の激闘を振り返る。

 後にクラシック勝ち馬となるシンハライトとジュエラーだが、このレースの時点では決して2強ムードではなかった。オッズを見ると、ジュエラーが単勝2.0倍の1番人気で頭一つ抜けた存在。シンハライトは5.6倍の2番人気だったが、3番人気のレッドアヴァンセが7.3倍、4番人気のウインファビラスが10.7倍で続いており、「伏兵も台頭可能」といった雰囲気が漂っていた。

 レースは後に秋華賞馬となるヴィブロスが逃げて、前半600mが34秒6、1000mが58秒9の平均ペースとなった。ジュエラーとシンハライトは中団後ろから。出遅れたレッドアヴァンセは最後方で脚をためた。迎えた直線、ヴィブロスをかわしてラベンダーヴァレイ、クィーンズベストが前に出るが、これらを一瞬で捕らえたのが人気の2頭だった。内がジュエラーとM.デムーロ騎手、外がシンハライトと池添謙一騎手。壮絶な叩き合いは僅かにハナ差、外のシンハライトに軍配が上がったのだった。

 この2頭は続く桜花賞でも一騎打ちを演じた。今度はジュエラーがハナ差でシンハライトを下してGI初制覇。一方のシンハライトはオークスを制し、結果的に2頭で春の牝馬二冠を分け合うこととなるのだった。