大相撲春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付発表が行われ、先場所優勝同点の熱海富士(23=伊勢ケ浜)が、静…
大相撲春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付発表が行われ、先場所優勝同点の熱海富士(23=伊勢ケ浜)が、静岡県出身として96年ぶり新入幕の快挙を達成した。24日、大阪市内で会見。新番付を手に「実際にこう出ると実感がわく。『静岡』という字も大きくなってうれしい」と、しこ名が一回り大きく記された喜びを口にした。静岡県出身では1930年(昭5)夏場所、天竜以来の新三役昇進。「生まれる前のことなので、正直、あまり実感はない」と話し、照れ笑いを見せた。
1月の初場所は12勝3敗の優勝同点で、決定戦で大関安青錦に敗れて初優勝に届かなかった。それでも豊昇龍、大の里の両横綱から金星を挙げる好内容も相まって昇進。両横綱戦を振り返り「この一番が終わったら何かが変わるだろうなという予感があった。それが勝ち星なのか、技術面、精神面、何かは分からないけど、多少なり何かが」と打ち明けた。心身の成長が2年前からはね返され続けた新三役の扉をこじ開けた。
師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)からは「昔の方がいい相撲だったぞ」と、十両時代の映像を見ながら助言を受けた。積極的な取り口は、先場所より2キロ増の197キロという幕内最重量の体を一段と生かすと気付かされた。「全部勝つつもりで毎場所やっている」。三役の壁は乗り越えた。次は静岡県勢初の幕内優勝に挑む。【高田文太】