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ステフィン・カリーの足元が今、次の一手で注目を集めている。
長年にわたりパートナー関係にあった「UNDER ARMOUR(アンダーアーマー)」との契約終了は、スニーカーシーンに大きな衝撃を与えた。ブランドの創業者であるケビン・プランクは、声明で「唯一無二の存在であり、我々に多大な価値をもたらした」とコメントし、カリーに感謝を送ったが、内情は混沌としていそうだ。
カリーと「UNDER ARMOUR」との契約は、段階的な終焉を迎える見込みだ。分離が発表された2025年11月以降、カリーは試合やウォームアップなどで着用ブランドを自由に選べる立場に。対戦相手やシーンを加味したシューズ選びに賛辞が集まる一方、今年2月にリリースされたばかりの『UA カリー13』は、「UNDER ARMOUR」との現行契約から発表される最後のシグネチャーでありながら、カリー本人が着用する予定はないとされている。
気になるのは「Curry Brand(カリーブランド)」の行方だろう。『Sole Retriever』によれば、「UNDER ARMOUR」は同メディアに対して、カリーが「Curry Brand」のロゴ、商標、ブランドそのものを所有すると伝えていた。しかし、最近になり状況は一変。「Curry Brand」のインスタグラムアカウント(@currybrand)に存在した約50万人のフォロワーが、アンダーアーマーバスケットボール(@uabasketball)のアカウントに移行されており、この事実を受けて『Sole Retriever』のドリュー・ロンドン記者は、「UNDER ARMOUR」が権利に関する一部条件を撤回した可能性を示唆している。
だが、ここにきて明るいニュースも舞い込んできた。カリーの足元を追い続けてきた『Sole Retriever』は、シューズ契約の移籍先候補が最終的に3ブランドまで絞られたと報じている。
そのうちのひとつが、中国最大のスポーツブランド「ANTA(アンタ)」のようだ。「ANTA」は去る2月14日(現地時間13日)、カリーの盟友であるクレイ・トンプソンと生涯契約を締結したと発表。トンプソンはこの際「『ANTA』は僕にチャンスを与え、僕も『ANTA』にチャンスを与えた。これはまさに理想的な組み合わせなんだ」とコメント。蜜月関係は、引退後も継続することが確実となった。
カリーにとって、“兄弟”がいるブランドへ移籍するほどの安心感はないだろう。同時に、カリーはパフォーマンスシューズとしても「ANTA」には一定の信頼を置いており、ダラス・マーベリックスとの対戦やオールスターなど、度々「ANTA」のシューズを履いてプレーする姿が確認されている。
そして、カリーはオールスター期間中にサブリナ・イオネスクやカイリー・アービングとトレーニングを行った際にも『Anta Eclosion Type 2』を着用している。そして、この『Anta Eclosion Type 2』のヒールには、「Curry Brand」のロゴが配置されており、このロゴが「UNDER ARMOUR」製品以外のシューズに採用されるのは、これが初めてだという。
「ANTA」はアービングをチーフ・クリエイティブ・オフィサーに任命し、「PUMA(プーマ)」への大規模出資で同ブランドの最大株主になる取引に合意するなど、バスケットボールシーンで攻勢を仕掛け続けている。選手へ対するロイヤリティーの提示は、まさにカリーがブランドに求めるものであり、プロダクトの主導権やクリエイティブの裁量によっては強力な新加入選手となり、業界シェアさえも覆す可能性を秘めている。
だが、スニーカーFAのカリーは「ANTA」の他にも、「Nike(ナイキ)」、「adidas(アディダス)」、「Li-Ning(リーニン)」、「On(オン)」など、様々なブランドのシューズに足を通してきた。
新章目前のカリーのフットウェア事情。新契約は、ビジネスとしてもリーグの潮目を映すこととなりそうだ。
文=Meiji