馬トク報知では今年から過去の名勝負を当時の記事から振り返る【競走伝】がスタート。今回はジャスタウェイが勝った2014年…
馬トク報知では今年から過去の名勝負を当時の記事から振り返る【競走伝】がスタート。今回はジャスタウェイが勝った2014年の中山記念を取り上げる。この年の始動戦で3馬身半差の圧勝。無双状態にあったキャリア最盛期に力の違いを見せつけた。
ドバイへのVロードを力強く切り開いた。最内を回って直線に向いたジャスタウェイ。失速したトウケイヘイローとの間にできたすき間に果敢に突っ込むと、横山典のゴーサインで一気に加速。後続を寄せ付けず、一直線に突き抜けた。
テン乗りで圧勝劇に導いた横山典は「スタートが速くないと聞いていたので、それだけ注意した。中山なので前、前の競馬。最後は狭い所に入ったが、馬が強いから平気で出てこれる。本当にすごい馬」と絶賛。3馬身半という着差以上に強さを感じていた。
1番人気のトウケイヘイローが大きく出遅れ、怒号と悲鳴が渦巻いた中山競馬場。ライバルが2コーナーで先頭に躍り出ると、場内はさらに騒然となったが、ジャスタウェイと鞍上は冷静だった。3、4番手の内でじっくりとタメた脚が直線で爆発。ジェンティルドンナ以下を4馬身もぶっちぎった13年秋の天皇賞に続く圧勝で、5歳を迎えて完全に本格化を告げた。
ドバイ・デューティフリーへの壮行戦。出走した15頭中14頭が重賞勝ち馬、うち4頭がG1馬というメンバーでも、須貝調教師は自信を持って臨んだ。「攻め馬は(福永)祐一に乗ってもらい、『出来はすごくいい』という評価をしてもらった。馬場は荒れていたが、今の出来なら対処してくれると思った」。4か月ぶり実戦でも状態は万全だった。
主戦の福永の騎乗停止により初コンビとなった横山典は「いい代役を務められてよかった」と会心の笑顔。キャリア22戦の中でたった一度の騎乗になった東の名手だが、きっちりと「仕事」を果たした。トレーナーも「内か外かひやっとしたが、一流ジョッキーなので、あそこを狙ってきた。さすが、いい馬の背中を知っている。感謝したい」とベテランの好騎乗に敬意を表した。
ジャスタウェイはその後、ドバイ・デューティフリーで後続に6馬身以上の差をつける圧勝。この走りには世界1位のレーティングがついたほどだった。帰国初戦の安田記念は得意ではない不良馬場でグランプリボスを叩き合いの末にねじ伏せた。前年秋からG1・3勝を含む重賞4連勝。どれも圧巻の走りだった。
秋には凱旋門賞にも挑戦し3番人気の支持を得た(8着)。ジャパンCでは2着と好走し、暮れの有馬記念(4着)をもって現役を引退。通算22戦6勝(海外2戦1勝含む)。総収得賞金は9億940万9000円(海外3億1371万5000円含む)。種牡馬になってからは、ダノンザキッド(2020年ホープフルS勝利)、ミステリーウェイ(2025年アルゼンチン共和国杯勝利)などの重賞勝ち馬を送り出している。