「史上最強牝馬は?」という問いに必ずといっていいほど名前が挙がるのがエアグルーヴだ。GIは2勝だが、牡馬を撃破した天…
「史上最強牝馬は?」という問いに必ずといっていいほど名前が挙がるのがエアグルーヴだ。GIは2勝だが、牡馬を撃破した天皇賞(秋)の勝ちっぷり、そして血を引く馬の活躍ぶりは凄まじく、平成の競馬シーンを語るに欠かせない名牝であることは間違いない。そんな彼女が重賞初制覇を果たした96年のチューリップ賞を振り返る。
この年のチューリップ賞は前年の阪神3歳牝馬Sの再戦モードだった。1番人気は2.3倍で阪神3歳牝馬S覇者のビワハイジ。これに単勝2.7倍で、O.ペリエ騎手と初コンビとなる阪神3歳牝馬S2着のエアグルーヴ、5.3倍で同じく5着のロゼカラーが続く。そして8.1倍の4番人気が京成杯3歳Sを含めて3戦3勝のアジュディケーターだった。
レースはカネトシシェーバーが逃げて、前半800mが47秒5の平均ペースとなった。番手にビワハイジ、好位にアジュディケーターがつけて、この2頭をマークする位置にエアグルーヴ。ロゼカラーは中団で運んだ。勝負の直線、ビワハイジが先頭に立ったが、これを一瞬でかわしたのがエアグルーヴだ。ペリエ騎手に仕掛けられるとギアチェンジ。残り100mから後続を一気に突き放し、ビワハイジに5馬身差の圧勝で重賞初制覇を果たした。
この勝利で牝馬クラシックの主役に浮上したエアグルーヴだが、桜花賞は熱発で回避することとなる。それでも仕切り直しの一戦となるオークスを快勝し、同世代の牝馬の頂点に。翌97年には天皇賞(秋)で17年ぶりの牝馬Vを果たし、誰もが認める名牝の地位に上り詰めたのだった。