「オープン戦、日本ハム5-2阪神」(23日、エナジックスタジアム名護) 堂々のオープン戦デビューだ。2年目の阪神・今朝…

 「オープン戦、日本ハム5-2阪神」(23日、エナジックスタジアム名護)

 堂々のオープン戦デビューだ。2年目の阪神・今朝丸裕喜投手(19)が日本ハム戦に2番手で登板。昨季のパ・リーグ2冠王のレイエスから、カーブで空振り三振を奪うなど打者4人を無安打無失点に封じた。オープン戦初登板で、確かな成長を感じさせるアピール投となった。

 新庄ハムに敗れた虎の最大のハイライトを作りだしたのは、オープン戦初登板の19歳だった。三回から登板した今朝丸はわずか9球で三者凡退に抑え、四回のマウンドへ。対するは、昨季のパ・リーグ2冠王、レイエスだ。

 「もう(捕手の)伏見さんのサイン通りに。いい収穫になったんじゃないかと思います」

 初球144キロの直球で空振りを奪うと、2球目のカーブでファウルを打たせて追い込んだ。そして、3球目。もう一段ブレーキの利いた101キロのスローカーブを投じると、レイエスのバットがくるり。現役最強助っ人相手に、果敢に挑んだ勇気が結実した3球三振だった。

 高校時代から「自信があった」というカーブだが、「高校の時は決め球としては使っていなかった」とプロ入り後、ウイニングショットに進化させた。村上や大竹など、もはや阪神投手陣の“お得意技”と化しつつある“遅球”で1回1/3の完全投球を締めくくった。

 実はこの対決、指揮官の粋な計らいで実現した。藤川監督は試合後、今朝丸は当初、1イニングの登板予定だったことを明かし、その上で「(1イニング目は)9球で終わりましたし、もうひとつ挑戦という意味で」と、続投の理由を説明。「いいアウト四つでしたね」と、褒めたたえた。

 ただ、今朝丸自身は「次は真っすぐで三振を取れるように」とレイエスとの対戦を振り返った。相手先発の高卒5年目・達は二回2死から高寺を3球三振に仕留めたが、最後は155キロの直球で、バットを振らせることすら許さなかった。今朝丸にとっては、達の姿が自身の成長曲線の行く末に見えたかもしれない。藤川監督も「チームは違えど、(今朝丸にとって)ひとつのモデルケースになるかもしれませんからね」と、両右腕を重ねた。

 今後の登板は未定だが、オープン戦初登板で見せた快投は確かなインパクトを残した。開幕ローテに一歩前進というのは早計だが、今後の結果次第では“大逆転”をも想像させてしまう。「今日の試合が一番良い経験になった。まだまだ満足せずに次のレベルアップに進んでいきます」。そんな期待をよそに、高卒2年目の右腕はひたすらに研さんを重ねる。