<WBC壮行試合:ソフトバンク4-0日本>◇23日◇サンマリン宮崎侍ジャパンの周東佑京外野手(30)が、チーム随一の韋駄…

<WBC壮行試合:ソフトバンク4-0日本>◇23日◇サンマリン宮崎

侍ジャパンの周東佑京外野手(30)が、チーム随一の韋駄天(いだてん)を猛アピールした。22日の「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2026」の壮行試合、ソフトバンク戦(サンマリンスタジアム宮崎)に「2番右翼」で出場。初回に四球を選ぶとすかさず二盗を決め、無安打で1死二塁に好機を拡大した。守備では3年ぶりに右翼に就き、幅広い起用OKをアピール。ファンから「二盗、三盗、周東」と称される快足は、接戦が予想されるWBC本番で威力を発揮しそうだ。

   ◇   ◇   ◇

四球、すかさず二盗。周東があっという間に得点圏のチャンスをつくった。先頭の近藤は三振に倒れたが、2番が四球を選び出塁。続く3番牧の2球目に仕掛けた。「1回は(WBCの)本戦に入る前に(スタートを)切りたかったんで切ってみた。サインも出たんで」。ソフトバンク先発スチュワートの2球目、カットボールに好スタート。捕手からの二塁送球をダウンズが受ける前に悠々と二塁へ滑り込んだ。

スチュワートは「あの場面で走るのは、ちょっといただけないんで、後でしっかり話をしたい」と悔しがったが、周東は「走らなきゃダメでしょ」と笑顔で回答。「塁に出て走って、ああいう形をつくれればベスト」。結果的に先制点にはつながらなかったが、1死二塁で中軸に回した。侍打線はこの日、完封負けしたが、相手の好投手が予想されるWBCでも、ノーヒットで得点圏をつくれる韋駄天は大きな武器になる。

23年は代走の切り札だった。今回もとっておきの存在として、途中出場が多くなるかもしれない。WBCでの盗塁についても「大事な場面でいくから、気合入れて腹くくっていくしかない。もう頑張る」と、極限の緊張感の中で、勇気を持ってスタートを切る。

この日は中堅ではなく右翼でスタメン出場した。右翼は23年に8試合、スタメンは7月17日オリックス戦の1試合しかない。3年ぶりの右翼に「緊張した。来る打球が全然違うから難しかった」と戸惑った。だがチームが求めるなら、何でもやる。「左翼は結構昔守っていたから違和感なくできると思うが右翼は…。可能性はゼロじゃないから、今日練習できてよかった」と前向きだ。

近藤や吉田の守備固めもあれば、スタメンもある。この日は同僚の牧原大が中堅に入り、5回に井上の左中間寄りの飛球をダイビングキャッチする好捕をみせた。周東が中堅だけでなく右翼、左翼もこなせれば終盤の守備の選択肢も増える。「出られるところでしっかりやるだけ。後からいくにも、頭からいくにも腹くくらなきゃいえない。そこは変わらない」。世界の注目を浴びる大会で、覚悟を決めてグラウンドに立つ。【石橋隆雄】

◆周東の23年第5回WBC 代走のスペシャリストとして栗山ジャパンの世界一に貢献した。出場は5試合で打席は三振の1打席のみだったが、ハイライトはメキシコとの準決勝。1点を追う9回無死一、二塁で一塁走者吉田の代走で出場。村上の中越えの当たりに快足を飛ばしてサヨナラのホームを踏んだ。一塁からホームまでを10秒28で駆け抜けた。最大スプリング速度は時速33・4キロ。打球判断のため、二塁ベース付近で一度緩めた中、前を走る二塁走者の大谷に追い抜きそうなほどの速さで生還した。