<WBC壮行試合:ソフトバンク4-0日本>◇23日◇サンマリン宮崎侍ジャパン井端弘和監督(50)が「ピッチクロック」対応…

<WBC壮行試合:ソフトバンク4-0日本>◇23日◇サンマリン宮崎

侍ジャパン井端弘和監督(50)が「ピッチクロック」対応に課題と希望を見いだした。

「ラグザス侍ジャパンシリーズ2026」ソフトバンク戦が23日、サンマリン宮崎で行われた。打線が沈黙して敗れたが、本大会に出場する投手陣は1失点リレー。高橋宏斗投手(23)と佐藤輝明内野手(26)がピッチクロック違反をとられるも、実戦で経験する貴重な機会で自らの時間感覚と照らし合わせた。MLB仕様のルールに適応しつつ、24日には宮崎強化合宿最終日を迎える。

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佐藤輝がいつもどおりのルーティンをこなす。1回1死一、二塁、打席に向かう途中に素振りを2回。ピッチクロックは見ない。時間は刻々と経過する。残り8秒以内に打つ準備が完了できていないと見なされ、球審からピッチクロック違反をとられた。1ストライクから再開し、5球目を空振り三振。「ちょっとゆっくりし過ぎましたね」と頭をかいた。

ベンチから見守った井端監督が裏側を明かす。「昨日の(ソフトバンク戦)で1回タイミングをつかんだと。『(ピッチクロックの時計を)見ないで行ってみます』と。それで行ってみたら、やっぱり取られてました(笑い)」。あくまで壮行試合とあって、試行錯誤できる機会を存分に生かした形だ。佐藤輝は3打席目から素振りの回数を2回から1回に減らして、しっかり調整した。

打者だけでなく投手側も同様だった。5回1死、高橋宏の6球目を投げる直前。残り6秒ほどになってボール交換を要求するも、球審から違反を宣告された。ボール交換は残り9秒以内に行わなければならず、この場面ではサインが決まらずに時間を浪費。同一打者に2度まで使えるプレートを外すことが正解だったとみられる。ただし、指揮官は残り時間が少なくなっても焦って投げ急がず、冷静にボールを変えたり、タイムを取るテクニックを使えるようになってきたことを評価。「慣れてきたのかな」と目を細めた。

宮崎強化合宿中には、アドバイザーのダルビッシュ(パドレス)が、打者も含めたピッチクロックのデモンストレーションを行った。ルールやテクニックを伝授し、NPB組の投手たちも実戦で試しながら適応を図っている段階。ダルビッシュは「今はいくらでもミスできる。他の投手も見ているし、学ぶところはあるのかと思います」と意義を説明した。

24日には宮崎強化合宿を打ち上げて、次の壮行試合へ向け名古屋に移動する。WBC開幕まで実戦は残り4試合。万全を期すためにも、積極的に試しながら身体にしみこませていく。【小早川宗一郎】

◆ピッチクロックとピッチコム ピッチクロックの制限時間はMLBと同様で投手は走者なしで15秒、走者ありで18秒。打者は残り8秒までに打席に入って打つ準備ができていなければいけない。投手が違反した場合はボール、打者が違反した場合はストライクがコールされる。ピッチコムは投手と捕手の間でサインを伝達するために使う電子機器で、今大会から使用が許可された。

▽日本吉見投手コーチ(ピッチクロックへの対応について)「『ちょっと焦った』って言うピッチャーもいましたけど、僕はうまくみんな対応してるかなと思います」

▽侍ジャパン隅田(2安打1四球だった18日のライブBPから修正を図り、2回無失点)「試合勘はある程度分かったので、あとは先頭打者をしっかり取るということに重きを置いて、チームにいい流れを持ってこられるようなピッチングをしたい」

▽侍ジャパン北山(4番手で登板し、2回3安打1失点)「フォークボールは結構空振りが多く取れていた。カーブの精度をもうちょっと上げていきたいので、実戦の中で突き詰めていきたい」