NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン3 第7節2026…
NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第7節
2026年2月21日(土)13:00 足利ガスグラウンド(足利市総合運動場陸上競技場) (栃木県)
狭山セコムラガッツ 44-7 ルリーロ福岡
信頼を勝ち取るために。試合に出られない時期の取り組みはトライとなって結実した
今季初出場、狭山セコムラガッツの神座立樹(かんざたつき)選手
「このチームで節目を迎えられたことが本当にうれしい」
狭山セコムラガッツ(以下、狭山RG)のパーカー アッシュが、通算50キャップ(ジャパンラグビー トップリーグ時代を含む)を達成し、試合後にはセレモニーが行われた。2012年に栗田工業ウォーターガッシュ(現・クリタウォーターガッシュ昭島)に加入し、2018年に日野レッドドルフィンズへ移籍。2023年の途中からセコムラガッツ(現・狭山RG)へと戦いの場を移し、37歳となった現在も衰え知らずのパワーを武器に、好守にわたってチームを鼓舞し続けている。
狭山セコムラガッツのパーカー アッシュ選手。通算50キャップを達成した
来日して14年。「自分を信じることを忘れず、サポートしてくれるチームに最高の形で恩返しすることを大切にしている」と、年齢を重ねてもなお、進化を止めないようにさまざまな鍛錬を積んできた。チームは第3節からの5試合で、相手に許したトライ数が4と、圧巻のディフェンス力を見せつけている。その要因を聞くと「コーチ陣がいい仕事をしてくれている。そして選手全員が役割を明確に理解し、積み上げている結果だと思う」と話した。
パーカーと同じように、いまの狭山RGには、経験も豊富で、ひたむきにラグビーに取り組む外国籍選手が多い。そんな彼らから、日本人選手はたくさんのことを吸収している。この試合で今季初出場をスタメンで果たし、見事なトライを決めた韋駄天・神座立樹もその一人だ。
プレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたチェイス・ティアティアと絶妙なコンビネーションを見せ、自らのトライへとつなげてみせた。今季初出場でも息ぴったりのプレーを披露できるのはなぜか。
「練習のときから、チェイスは独創的なプレーを見せてくれます。それをサポートするために彼の動きを観察したり、コミュニケーションを取ったりして、いろいろと勉強をしなければいけない。チェイスだけでなく、ほかの外国人選手からも学ぶことは多いので、積極的に話すようにはしています」
英語が得意なわけではないが、「いろいろな人とコミュニケーションが取れるのもラグビーの良さですし、そのほうがたくさんのことが学べますから」と笑顔を見せた。
試合に出られない日も長く続いたが、「自分が15人の中に入ったときは、みんなから自信をもって選ばれた選手なんだと思ってもらうことが大切だと思います。試合に出られない時期があったとしても、絶対に練習で手を抜くことはしません」と神座。
このメンタリティーこそが、チーム力の底上げにつながる原動力になっている。
(松野友克)
狭山セコムラガッツ
狭山セコムラガッツのスコット・ピアス ヘッドコーチ(左)、飯田光紀キャプテン
狭山セコムラガッツ
スコット・ピアス ヘッドコーチ
「前半は相手のプレッシャーを何度か受ける場面がありましたが、トライを許さなかったことが試合に大きく影響したと思います。内容が完璧だったわけではありませんが、ディフェンスは評価できる点です。
一方で、次の試合に向けてはセットピースに課題がありましたので、改善が必要です。また、スターティングメンバー以外の選手たちのパフォーマンスも、さらに引き上げていかなければなりません。より高いレベルで戦うためには、チーム全体の底上げが不可欠ですので、そこはコーチ陣が責任をもって取り組んでいきたいと思います」
──前節後の会見では、「優勝するためには一つのポジションに同じパフォーマンスができる選手が3人は必要」と話していました。今日の試合では、今季初出場となった神座立樹選手、陣内源斗選手、山本龍亮選手が存在感を示していたと思いますが、今後どのように状態を上げていってほしいと考えていますか。
「途中出場した陣内と龍亮は約1年ぶりの試合でしたが、良いインパクトを残してくれたと思います。ただし、彼らを含めて、ほとんどの選手がまだ80分間をとおしてのパフォーマンスは見られていません。
開幕戦では最初の20分はコントロールできていましたが、流れが変わった瞬間に立て続けに3トライを許しました。今日は流れが変わりかけた場面もありましたが、うまく耐えることができたと思います。
開幕前から、選手たちには80分間戦い続けるパフォーマンスに挑戦しようと伝えてきました。もちろん、けがには注意が必要ですが、日々の練習からプレッシャーの中で取り組まなければ、80分間の安定したパフォーマンスは実現できません。今日のようにベンチの選手たちがスターティングメンバーにプレッシャーを掛けられる状況が続けば、チームはさらに強くなっていけると考えています」
狭山セコムラガッツ
飯田光紀キャプテン
「本日はリーグワン関係者の皆さま、そしてグラウンドを準備してくださった皆さまに心より感謝申し上げます。素晴らしい環境でラグビーができたことを大変ありがたく思っています。
試合についてですが、前半はアタックでラインブレイクできる場面がいくつかありました。しかし、ブレイクダウンやディテールの部分で強いプレッシャーを受け、自分たちのテンポで攻撃を展開できず、得点も思うように伸ばせませんでした。
一方で、後半は立ち上がりにトライを奪うことができ、ハーフタイムでの修正も含めて、自分たちのペースにもち込めた点は良かったと感じています。そうした修正力と入りの集中力は、今後につながる前向きな材料だと思います」
──飯田キャプテンご自身、2試合ぶりの出場で、開幕節以来の先発出場でしたが、コンディションはいかがでしたか。また、連勝を伸ばしていくために必要なことは何だとお考えですか。
「自分自身の出来は、50〜60点ほどだったと感じています。久しぶりの先発でしたが、気負い過ぎることなく、ディフェンスでもアタックでも自分の役割を整理して試合に臨めた点は良かったと思います。ここからさらにレベルアップしていきたいです。
ディビジョン3優勝に向けて、チームの選手層は確実に厚くなってきています。誰が出場してもおかしくない、同じレベルのパフォーマンスを発揮できる状態を作ることが重要です。日々の練習や試合をとおして、全員がパフォーマンスを高め続けられるように取り組んでいきたいと思います」
ルリーロ福岡
ルリーロ福岡の豊田将万ヘッドコーチ(左)、三股久典キャプテン
ルリーロ福岡
豊田将万ヘッドコーチ
「狭山セコムラガッツ(以下、狭山RG)の皆さま、運営スタッフの皆さま、本日はありがとうございました。
本日は、順位が一つ上の狭山RGさんと直接対決できる、差を縮める絶好の機会でした。しかし、前半から激しいプレッシャーを受け、相手のディフェンスの間を突破する場面をなかなか作ることができず、スコアに結び付かない展開が多かったと感じています。それだけ相手のプレッシャーが強かったということだと思います。
一方で、チームとして取り組んできたこと、やりたいことをゲームの中で表現できた部分もありました。それは次につながる前向きな材料だと捉えています。まだ試合は続きますので、順位を一つでも上げられるよう、これからも全力で取り組んでいきたいと思います」
──相手の狭山RGは、2試合連続で相手をノートライに抑えるディフェンス力を発揮していました。その中で迎えた一戦でしたが、どのように相手ディフェンスを崩していく考えでしたか。
「大きなプレーで一気に崩せる相手ではないと考えていましたので、自分たちの強みを生かしながら、分析した相手のウィークポイントを丁寧に突いていくことを意識して、2週間掛けて準備をしてきました。
狭山RGさんのディフェンス力や粘り強さ、精神的な強さは非常に高いものがあります。相手に流れを渡さないよう、さまざまな想定をしながら準備してきましたが、その強度をあらためて実感する試合となりました」
ルリーロ福岡
三股久典キャプテン
「本日はたくさんの応援をありがとうございました。今日はホストエリアである(福岡県)うきは市からも多くのファンの方々が応援に来てくださり、大変うれしく思っています。
試合内容については、自分たちでコントロールできるはずのペナルティが多く、自滅してしまう場面がありました。また、(イエロー)カードを受けたこともあり、流れを手放してしまった部分もあったと思います。やろうとしていることを形にできた場面もありましたが、最後の精度や完結の部分が課題で、取り切れるトライを逃してしまいました。今後も(2週間で)2試合続きますので、しっかりと修正しながら、一歩ずつチームとして成長していきたいと思います」
──雪による試合中止もあり、3週間ぶりの試合となりましたが、調整は難しかったでしょうか。また、今日の結果を受けて、次節への意気込みをお願いします。
「私たちは日中仕事をし、そのあとに練習を行うというハードな環境で活動しています。その中で試合間隔が空いたことで、選手それぞれがリフレッシュできた部分もあったと感じています。そうした状態で臨んだ試合でした。
次節に向けては、2巡目に入り新たな取り組みにも挑戦していますので、一つひとつのプレーのクオリティーをさらに高めていきたいと考えています。また、チーム内での質の高いコミュニケーションをより精度高く行い、チーム全体で精度を上げていきたいと思います」