◇米国男子◇ザ・ジェネシス招待 最終日(22日)◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7383yd(パー71)ジェイコブ…

ジェイコブ・ブリッジマンはタイガー・ウッズのホスト大会で初優勝の夢をかなえた

◇米国男子◇ザ・ジェネシス招待 最終日(22日)◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7383yd(パー71)

ジェイコブ・ブリッジマンは、事前のイメージトレーニングで4打のリードを持って最終18番グリーンに向かって歩く自分を思い描いていたという。しかし、実際にはわずか1打差。サンデーバックナインに入ってからライバルたちに猛追され、スタート時にあった6打差を一気に詰められた。

「優勝を確信しながらグリーンに歩く想像をしていたのに、1打差しかない。めちゃくちゃ緊張したよ。だから、ほとんど顔を上げなかった」。グリーンを囲むような丘を大ギャラリーが埋め尽くし、造りはさながら円形劇場といったフィニッシングホール。雰囲気に圧倒されないよう、下を見て歩を進めた。

うつむきながら18番グリーンへ

2サムの最終日最終組をともにしたロリー・マキロイ(北アイルランド)が先に9mのバーディを流し込み、熱気が冷めやらぬ中で6mのミドルパットを1mもショートした。「ほとんど手の感覚がなくて、どのくらいの強さで打てばいいのか分からなかったし、自分が何をしているのかも分からなかった」。それでも、オーバーさせず上りのラインを残すことに成功したのが救いだった。「プレッシャーがかかると、ホールが小さく見えるってみんな言うよね?でも、僕は(パーパットの時に)むしろ大きく見えたんだ」。丁寧に沈め、エリートフィールドに集ったスタープレーヤーたちを相手に逃げ切った。

ロリー・マキロイ(右)との最終組対決で逃げ切った

大学生ゴルファーが対象の2022年度「PGAツアー・ユニバーシティ」で2位となり、23年から下部コーンフェリーツアーに参戦。22年秋から師事するコーチのスコット・ハミルトン氏とともに、弱点だったアイアンプレー改善に時間をかけて取り組んだ。「ロフト角通りに当てることができていなかったから、飛距離の予測も立てられなかった。プロゴルファーが…って信じられないかもしれないけど、以前は本当にできなかったんだ。できるようになって、僕のプレーは変わった」。グリーンを狙うショットのスコア貢献度を示す「ストロークゲインド・アプローチ・トゥ・グリーン」は今週1位の「+5.985」をマークした。帯同キャディも下部ツアー時代から一緒に戦い、チームの絆は強い。

アイアンプレーの弱点を克服

24年に始まったシグニチャーイベント(昇格大会)での初タイトルはツアー史上初めて。リビエラ初挑戦での優勝は1975年のパット・フィッツシモンズに続く2人目だった。「この現実は、僕が夢見たどんな瞬間よりも素晴らしい」と言ったのは、記録よりも大会ホストのタイガー・ウッズからトロフィーを受け取れたことが大きい。「彼が全盛期だった頃に僕は言葉を覚え、歩きはじめ、ゴルフをプレーするようになった」

レジェンドからかけられた言葉も、また特別なものだった。「君が1勝リードだ」――。ウッズは16歳のアマチュアだった1992年に当地でPGAツアーデビューを飾って以降、16回出場して未勝利。「ほかの全てで彼が勝っているけど、僕がひとつだけ勝ち越せたんだ」。少しだけ胸を張って笑った。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/亀山泰宏)