“鉄の女”とも称されるエテリ・トゥトベリーゼ氏(C)Getty Images ミラノ・コルティナ五輪は現地時間2月22日…

“鉄の女”とも称されるエテリ・トゥトベリーゼ氏(C)Getty Images
ミラノ・コルティナ五輪は現地時間2月22日、閉会式が行われ、約2週間の熱戦に幕を閉じた。日本勢は過去最多となる24個のメダルを獲得。その中でも、フィギュアスケートがこちらも過去最多となる6個のメダルを手にする盛り上がりを見せた。
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一方で、対照的な国もある。女子フィギュア界を長年、席巻してきたロシアだ。今大会のロシアは国としての出場が認められず、アデリア・ペトロシャンが個人の中立選手として出場。しかし、演技に細かなミスも出て、6位に終わった。2014年のソチ五輪以降、エテリ・トゥトベリーゼ氏の門下生が五輪の頂点を争ってきた流れを踏まえれば、この結果は象徴的と言える。
ロシアメディア『スポーツ24』は大会を振り返り、「ソチ五輪以来初めて、女子シングルでロシア代表が金メダルを獲得できなかった」と指摘。さらに「エテリ・トゥトベリーゼの教え子が表彰台のトップに上がらなかったのは2014年以来初めてだ」とも伝え、「長年にわたりチャンピオンを輩出してきた“伝説のベルトコンベヤー”は、もはや機能不全に陥ってしまったのだろうか」と論じた。
同メディアは要因の一つとして年齢制限の変更を挙げる。「年齢制限が17歳に引き上げられたことは大きな打撃だった」とした上で、「これまでのシステムでは、女子選手は15歳前後でピークの状態に達するようにトレーニングプロセスが構築されていた。リプニツカヤ、ザギトワ、ワリエワはその典型例である」と指摘した。
国際スケート連盟(ISU)は北京五輪後、シニアの最低年齢を段階的に17歳へ引き上げた。ロシア側の論調は、この制度変更が従来の育成サイクルに影響を与えているという見方だ。記事では、ペトロシャンが18歳8か月で五輪に出場し、トゥトベリーゼ門下としては最年長だった点にも触れている。
さらに同メディアは、「17歳のアスリートから超人的なパフォーマンスを引き出すのは、15歳の場合よりも難しい」と主張。その背景として「思春期による身体的変化」を挙げた。また、現在の国際大会出場停止の状況についても言及し、「いつ世界舞台に戻れるか分からない中で、モチベーションを維持するのは容易ではない」との見解を示している。
こうした分析から、ロシア国内ではエテリ流メソッドの転換期を指摘する声が出ている。ただし、今回の結果が一つの時代の終焉を意味するのか、それとも過渡期にすぎないのかはなお見極めが必要だ。年齢規定の変更と国際情勢という複合要因の中で、ロシア女子がどのような再構築を図るのか。新たなサイクルに向けた動向が注目される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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