【ミラノ=飯岡大暉】ミラノ・コルティナオリンピック(五輪)が22日(日本時間23日)、幕を閉じた。日本勢は金5、銀7、銅…
【ミラノ=飯岡大暉】ミラノ・コルティナオリンピック(五輪)が22日(日本時間23日)、幕を閉じた。
日本勢は金5、銀7、銅12の計24メダルと躍進。過去最多の22年北京五輪の18を大きく更新した。しかし、スピードスケートは銅メダル3個、入賞7にとどまった。「複数の金を含むメダル5個」「入賞13」を目標に掲げたが遠く及ばなかった。
21日(日本時間22日)、取材に応じた日本スケート連盟の湯田淳スピード強化部長は「入賞、メダルを狙える選手はかなり限られていた」と振り返った。
「有望な種目で100%まで上げれば、メダル5個は届く可能性が非常に高かった」と見込んでいた。しかし2つ及ばず、金メダルは1つもなかった。「選手はかなり限られている状況だった。環境整備は十分整えたと思うが、残念ながら結果は目標に届かなかった」と悔しさをにじませた。
最大の誤算は、500メートル。男子は日本記録保持者の新濱立也(29)が6位。22年北京五輪銅メダルの森重航(25)は10位だった。女子は本命の吉田雪乃(23)は13位に終わった。「500メートルはギャンブル性が強い種目。きっちり結果を残すのは相当実力がないと厳しいのは重々承知だった」と振り返った。
個人では高木美帆(31)が500、1000メートルで銅メダル。団体追い抜きでも佐藤綾乃(29)、堀川桃香(22)、野明花菜(21)と銅メダルを獲得したが、大会を通して“美帆頼み”だったことは否めない。「高木美帆だけと言っていいぐらいの成績」と認めた。
前回も女子の個人種目でメダルを手にしたのは高木のみ。今回も流れは変わらなかった。また、高木は本命の1500メートルでは6位にとどまった。「年齢を重ねると当然ピークからどんどんどんどん離れていく。年齢を重ねた選手も力があり、新たな選手がそれを追い越して世界に飛び立っていけないはざまにここ数年はあった」と告白。「世代交代を急激に、劇的に起こすのは難しい」と表情を曇らせた。
次の4年は、大きな変革が必要になる。高木は31歳で、今後の活動については明言を避けている。「年齢もあるし、転換点にあるのは間違いない」と明かした。
強化体制も変化が求められる。14年ソチ五輪でのメダル0をきっかけに、日本連盟主導の「ナショナルチーム(NT)」が結成された。18年平昌で6個、22年北京は5個のメダルと結果が出た。
しかし22年北京五輪後は、コーチの変更なども影響し、NTを離れる選手が続出。23年に高木、佐藤らは「teamGOLD(チームゴールド)」を結成。資金面やサポート体制が整うNTをあえて離れて、個別で活動した。
湯田氏は「高木美帆を中心として、チームゴールドには相当環境整備をしたので、一定の成果は残せた」と手応えを明かす。ただ、それは「高木美帆だからできた」と分析。コーチやトレーナーなど環境を整えたうえで作られたため「強いチーム作りをしたチームは、結果を残せる可能性はぐんと上がっている」と口にした。
一方でNTは「衰退していくイメージが見えていた。下降気味の流れをどう盛り返しながらミラノ五輪を戦うんだと悩んだ」と吐露した。今後の体制については「間違いなくこの延長線上にはない」として、オランダなど強豪国と比較して「同じことやっていても追いつかない」。今後は検討を進めつつ「日本がどういうふうに力をつけていくのか、真剣に考えなきゃいけない」と4年後を見据えた。