155キロ直球が引き出すフォークの威力 侍ジャパンにも選出されているロッテ・種市篤暉の“凄み”を、ロッテの建山義紀投手コ…

155キロ直球が引き出すフォークの威力

 侍ジャパンにも選出されているロッテ・種市篤暉の“凄み”を、ロッテの建山義紀投手コーディネーターが明かした。侍ジャパンの宮崎合宿で鍛錬を積む右腕を2025年まで1軍投手コーチとして間近で見続けてきた指導者は「非常に逸材」だと評する。

 種市は2016年にドラフト6位でロッテに入団。昨季は24試合に登板して9勝8敗、防御率2.63。自己最多の161奪三振を記録し、先発ローテーションの軸として存在感を示した。チーム内では、着実にエースとしての座を確立している。

 代名詞は落差の大きいフォークだが、建山氏がまず挙げたのは真っすぐの質だった。「出るときは155キロぐらい出ているし、スピン量も多い真っすぐを投げる」。打者は基本的に真っすぐを打ちにいき、変化球に対応しにいくが、種市にそのアプローチをすると「フォークは絶対に打てないぐらい」の状況を生むという。真っすぐの強さがあってこそ、フォークの威力が際立つ。

 真っすぐとフォーク以外にも、スライダーやカーブを操るが建山コーディネーターは「突出して良くはない」と率直に語る。それでも直球とフォークを主軸に「あれだけのピッチングをするのができるのは、逆にすごい」と賛辞を送った。

 練習面では「すごく何でも好奇心旺盛で、取り入れたいという気持ちが強い」と素顔を明かした。「ちょっと情報過多になりすぎるところはある」としながらも「非常に好奇心が強くて、自分にとってプラスになることは受け入れようという姿勢」が成長を支えている。

 一方で、さらなる成長へ向けた課題にも触れた。「これまであまり着手してこなかった、どういうふうにボールを組み立ててバッターを抑えるかという配球論的な部分に非常に興味を持っていた」。加えて求めるのは、打者の構えを見る力だと話す。「相手がどんなボールを狙ってスイングしているのかが、分かるようになりなさい」と伝えている。

「落ちる球ということで、今、世界レベルで見てもいいボールを投げている。バッターを圧倒できる能力がある」と評価した。世界基準でも通用する“代名詞”を武器に、WBCの舞台で各国の強打者を抑え込む存在になり得る。(岡部直樹 / Naoki Okabe)