世界で通じるバスケットボール選手を目指し、15歳だった2019年に単身でスペインへ旅立った静岡市育ちのPG岡田大河(2…

 世界で通じるバスケットボール選手を目指し、15歳だった2019年に単身でスペインへ旅立った静岡市育ちのPG岡田大河(21)。昨年10月、B1川崎ブレイブサンダースに加入し、チームに欠かせぬ存在として活躍している。日本人最年少の17歳でプロデビューを果たしたスペインリーグなどでの経験を生かしてのB1リーグでの現在の目標、そして将来の夢を聞いた。(取材・構成=甲斐 毅彦)

 岡田が選んだ背番号は「55」。元ヤンキースの松井秀喜さんのファンなのかと思いきや、意識したのは、トリッキーなパスやドリブルで人気があった元NBAのジェイソン・ウィリアムス。もう一人は岡田の前所属・ASモナコのマイク・ジェームズだ。いずれも55番を背負ったPGだ。

 「自分がもともと着けていた13番が良かったんですけど、もう埋まっていまして…。他のいくつかの希望の番号も埋まっていたので、それなら…と。第5希望ぐらいでした」

 昨年10月、B1川崎に加入して、これまで37試合に出場。1試合の出場時間は毎回15分前後だが、その出番は少しずつ増えつつある。

 「限られた時間の中で、チームが苦しい状況でも自分の貢献で役割をしっかり遂行できた試合もあった。(ここまで)個人として我慢強くできたのかな、というところはあります」

 昨季、ASモナコでシーズンを終えた時には、帰国という選択肢はなかった。主戦場とする欧州でどうステップアップしていくか。考えていた時に急きょ舞い込んで来たのが、川崎への移籍だった。2016年に始まって以来、Bリーグ人気が高まりつつあることは知っていた。先の長い選手生活の中で、ここで経験を積むこともプラスになると判断した。

 「今、Bリーグが盛り上がってきていることや、(東芝時代から)伝統のある川崎の環境面、コーチ陣や選手から学ぶものがあると思いました。トレーニングやケアの部分へのスタッフもたくさんいて充実しています」。

 自己主張の強い欧州の選手たちとしのぎを削る中で、アピールすることの大切さを学んだ。川崎での最も表現しようと心がけているのは「観客を魅了するプレー」だ。

 「チームを勝たせる試合をするのがベスト。自分が出ている時間帯に、いいプレーをしてリズムをつくる。そこにはこだわっています。毎試合インパクトをしっかり残して、いろんな方に影響を与えられる選手になりたい。そういう意味ではこの背番号にして良かったな、と思います。55番と言えば、自分だと思ってもらえるようになれれば」

 川崎で着実に経験を積んで行けば、いずれはまた海外に挑戦する機会は巡って来そうだ。

 「目の前のことに集中して、今は川崎で全力を尽くす。(将来的には)海外のトップリーグで活躍することが一番の自分の目標です」

 〇…岡田はオフの日には静岡に帰り、(現B3の)さいたまブロンコスなどで活躍した父・卓也さん(48)と軽くプレーすることがあるという。かつては月1回程度、釣りに行くのが趣味だったが、「最近は全く行けていません」。もう一つの趣味は将棋だが、相手があまり見つからないという。「友達と電話する時ぐらいしか使わないので忘れないようにしないと」。今は習得したスペイン語がさび付いてしまわないよう“復習”が趣味代わりになっている。

 ◆岡田 大河(おかだ・たいが)2004年5月23日、埼玉県生まれ。21歳。幼稚園年中の時、父・卓也さんの実家がある静岡市内に転居。静岡大付属小1年時に、青葉ミニバスで競技を始める。小6でパナホーム杯など県3冠に貢献。静岡大付属中に進学後、19年に15歳でスペインに渡り、グレゴリオ・マラニョン高卒業。21年10月、セントロ・マドリードでプロデビュー。23年にASモナコ(U―21)に移籍。同年U―19日本代表に選出された。愛称は「タイガー」。サッカー観戦が趣味で、MF久保建英(レアル・ソシエダ)の大ファン。174センチ、71キロ。家族は両親と姉。