「オープン戦、ヤクルト1-12阪神」(22日、ANA BALL PARK浦添) 20安打12得点で相手を圧倒した阪神が…

 「オープン戦、ヤクルト1-12阪神」(22日、ANA BALL PARK浦添)

 20安打12得点で相手を圧倒した阪神が、オープン戦初勝利を収めた。攻撃陣で目立ったのは前川右京外野手(22)だ。二回のオープン戦チーム1号となる先制ソロを皮切りに、3安打2打点の大暴れ。この日は一塁で先発出場したが、本職である左翼の定位置争いで猛アピールした。目指すは3年連続の開幕スタメン。勢いを加速させ、春の大目標へ突き進む。

 迷いなく振り抜いた打球は、きれいな弧を描きながら右翼フェンスを越えた。ダイヤモンドを一周する前川に歓声が注がれ、指笛も響く。激しい競争に身を置く若武者が残した、強烈なインパクト。「久しぶりに振り切れた打球が打てた。そこは一番良かった」と明るいトーンで汗を拭った。

 二回1死。奥川のスライダーを強振すると、白球は高々と舞い上がって右翼席に着弾した。詰めかけた虎党を興奮の渦に巻き込んだオープン戦チーム1号。実は昨年も2月22日・楽天戦(金武)でオープン戦チーム1号を記録しており、2年連続で号砲を鳴らした。

 本塁打には「(体が)前に行かず打てた。試合前に(和田)ヘッドからアドバイスをもらって、それが出たのかなと思います」と分析した。

 具体的な内容は不調時の傾向について。「タイミングであったり、自分の悪い時の癖を言ってもらって『今、こうなってるから』と。そこに気を付けていったら打てたので、そういったところも理解して、明日また挑みたい」と継続を誓う。

 続く五回は1死一、三塁の好機。カウント2-2から強烈なセンター返しで中前適時打とした。これだけでは終わらず、七回1死では吉村の初球を右前に運んだ。「いいアプローチはできている」と自己評価は及第点。1軍実績のある奥川、吉村から快音を響かせた点にも価値が宿った。

 21日の中日戦は代打で三振も、一夜明けて3安打2打点の固め打ち。一塁での先発出場には「守れて損することはない。打って、しっかり守れるように、どこでも頑張りたい」と鼻息は荒い。

 24年に定位置をつかむも、昨季は69試合と出番を減らして不完全燃焼に終わった。本職の左翼争いは高寺、中川、浜田らがライバル。3年連続開幕スタメンに向けて、ここから1カ月間が勝負になる。「慌てず、自信を持って打席に入れるような準備をしたい」。ポジション奪還へ。その覚悟はバットで示し続ける。