◇米国女子◇ホンダLPGAタイランド 最終日(22日)◇サイアムCC オールドコース(タイ)◇6649yd(パー72)…
◇米国女子◇ホンダLPGAタイランド 最終日(22日)◇サイアムCC オールドコース(タイ)◇6649yd(パー72)
ジーノ・ティティクル(タイ)は大会2日目の20日に23歳になった。開幕を翌日に控えた夜、ホテルの部屋のソファに座ると、ジュニア時代を回想したという。「時が経つのは信じられないほど、あっという間。14歳の頃、成長した今の姿なんて想像もできなかった。本当に努力をした。それが報われたことがありがたい」
母国で行われる米女子ツアー大会に初めて出場したのは2017年。14歳にして37位でフィニッシュして注目度を上げると、同年7月、同じパタヤの近隣コースで行われた欧州女子ツアー「タイ選手権」でアマチュア優勝を成し遂げた。それから数年の間に勝利を重ね、世界ランキング1位に君臨。それでも、何度もつかみ損ねてきたのが本大会のタイトルだった。
2021年は2位、23年と25年は3位。「ここで起こったことはすべて覚えている。たくさんの思い出がある」というサイアムCCで、勝ちたい想いは誰よりも強かったと言っていい。3日目までにリードを築き、単独首位から1番(パー5)で3mを沈めてバーディが先行。フェアウェイ右サイドからピンそば1mにつけた6番から3連続バーディを奪うと、ロープサイドに「ジーノ!ジーノ!」の声がこだました。
岩井千怜と並んで後続に4打差をつけて向かったバックナインは忍耐力が光った。13番で2打目をガードバンカーへ。終盤のボギーでリードを失っても、「完ぺきなショットだった。キャディが『風の神様の仕業だ』と言っていた」と冷静さを貫く。第1打をグリーン手前のバンカーまで運んだ15番で、絶好機を生かせなくても動じない。プレーペースの警告に動揺することもなく、17番で4mのバーディパットを流し込み土壇場で前に出た。
6バーディ、2ボギーの「68」。通算24アンダーで岩井千を1打差で振り切り、今季2戦目にして初勝利。昨年10月の「ビュイックLPGA上海」、11月「CMEグループ ツアー選手権」を含め直近5戦で3勝と破竹の勢いを見せるが、ホームでの1勝は数字以上の価値がある。
「いつも『ホンダLPGAで勝って!』と応援されてきました。とにかく力を尽くして、ついに成し遂げられた。皆さんが少しでも喜んで、誇りに感じてくれたらうれしい」。ここにいるすべての人を女王が笑顔にした。(タイ・チョンブリ/桂川洋一)